この記事では、「履修」と「修得」の違いを分かりやすく説明していきます。
「履修」とは?
定められている学科や課程などを習うこと、習って身につけることです。
「履」はふむ、おこなう、「修」はおさめる、まなぶという意味を持つ漢字です。
「ふむ」とは、この場合は足でおさえることではなく、実際に身をおくことを指しています。
「履修」が意味する実際に身をおいて修めるものとは、定められた学科や課程などです。
大学では、学生が習い納めなければならない科目が決められています。
この科目を実際に自分が受けて、その内容を身につけることを「履修」といいます。
「履修」の使い方
定められている科目や単位などを習い修めることを指して使用する言葉です。
大学の場合は一般的には4年間学びます。
この4年間すべてを終えないと「履修」といえない、というわけではなく、1つであってもある単位を習い修めることをいいます。
「修得」とは?
学問や技術などを習って自分のものにすることです。
特に学問についていいます。
「得」は、手に入れる、わかるという意味を持つ漢字です。
学問を習うとそのことがわかり、その知識を自分のものとして手に入れることができます。
学校では、読み書き、計算などを教えてくれます。
きちんと授業を聞いて、その知識を自分のものにしようとすれば、読み書きや計算などができるようになることでしょう。
読み書きや計算などの勉強を習い、その知識を身につけることで、これは「修得」といえます。
セミナーや大人を対象としたスクールなどもあり、そこでは知識を習うことができます。
習って知識を自分のものとすることができれば、「修得」といえます。
「修得」の使い方
学問や技術を習って自分のものにすることを指して使用する言葉です。
勉強を教えても身につかない場合は、「修得」とはいいません。
「履修」と「修得」の違い
習って身につけるという意味が似ている2つの言葉ですが、意味合いが異なります。
前者は、定められている科目や課程を習い修めることです。
習い修めるものは定められている科目や課程のことだけを指しているので、技術についてはいいません。
科目でない場合、「柔道を履修する」とはいわないのです。
後者は、習って身につけることです。
学問についても技術についてもいうことができます。
「履修」の例文
・『フランス語の科目を履修する』
・『好きな科目を選択して履修する』
・『すでに履修している』
・『高校の学習範囲を履修している』
「修得」の例文
・『効率的なやり方を修得する』
・『空手の技を修得する』
・『基本的なことを修得する』
・『最低限の知識だけでも修得しておきたい』
まとめ
習って身につけるという意味が似ている2つの言葉ですが、一方は定められている科目や課程などについていい、もう一方は定められているものに限らず、学問や技術などについていいます。