日本は大小多くの島からなる島国ということはよく知られています。
しかしながら実は国土の約7割は山地に囲まれている国であるということは意外な事実ではないでしょうか。
そんな『山』に関連する言葉や漢字は多く存在しています。
中でも『岳』は誰もが聞いた事のある代表例の一つです。
しかしながら、この言葉と『山』との違いはいったいなんなのでしょうか。
この記事では「岳」と「山」の違いを分かりやすく説明していきます。
「岳」とは
この単語は『ごつごつと険しい山』という意味を持っている言葉です。
イメージするのは険しい山として有名な『槍ヶ岳』などでしょうか。
この漢字の成り立ちを見ていくともう少しイメージが湧きます。
もともとは『丘』と『山』がくっついて出来ています。
通常の『丘』や『山』が一緒になっていますので、とても険しく普通の『山』ではないことがお分かりいただけるのではないでしょうか。
同じ意味を持つ漢字で『嶽』(がく)という言葉があります。
『地獄』の『獄』が『山』の下についているので何やら普通ではない漢字に見えますが、もともとは『岳』と同じ意味を持つ『山』に関連した言葉です。
『獄』(ごく)という部分が持つ意味は人を押さえつける様な牢屋を意味しており、ここに『山』がくっついて人の侵入や生活などを制限する様な険しい山の意味になっています。
「山」とは
小学校に入ると一番最初に覚える漢字の一つでもある『山』ですが、教科書でもある様に古い象形文字の一つで、そのまま山の形を漢字にしています。
厳密な意味としては、陸地の表面が周囲の土地よりも高く盛り上がっているところを表す言葉です。
何やら『丘』などとの区別が付きそうにありませんが、一般的にはある程度の高さを持ったものに使われる場合が多い言葉です。
小学生が最初に習う程の言葉ですので一般的な使い方としては上記の厳密な意味以外にも使われることが多い言葉でもあります。
「岳」と「山」の違い
この二つは『険しい山』なのか『一般的なある程度の高度を持った隆起している場所』というイメージを持って頂けると違いがつきます。
もう少し詳しく説明をすると『調査表』を作る為には『調査票』を使って必要な情報を入手する必要があるということです。
つまり『調査表』の材料が『調査票』となります。
しかしながら疑問が生じませんでしょうか。
例えば日本を代表する『富士山』は他の山と比べても間違いなく険しい部類に入ります。
そうであれば『富士岳』と呼ぶべきではないかと感じませんでしょうか。
元も子もない説明をしますと、『岳』と『山』が名前につく理由は先人達の主観や歴史的背景によるものが多く、一貫性がありません。
ここに疑問を持ってしまうと永遠に迷路から抜け出せなくなるので、そっとしておいた方が無難です。
しかし一般的な区別の仕方は先ほどの通り、『険しい山』なのか『一般的な高度をもった隆起している場所』なのかが正解ですので覚えておきましょう。
まとめ
如何でしたでしょうか。
今回は『岳』と『山』の違いをご説明しました。
山が多い国ということで、日本にはトレッキングや山登りなどの活動がとても盛んです。
山登りのプロ達の使い分けを見るととても面白く、納得する説明があります。
『山』はどちらかというと一つの塊として成り立っているものに対して指し示す言葉であり、『岳』は険しい『山脈』の山頂部分を指す言葉というものです。
これは非常にイメージが付きやすいのではないでしょうか。
一般的なイメージと厳密な意味が違うというのは日本語にではよくあるパターンです。
困った時は一度、その分野の人々がどの様にして言葉を使い分けているかを確認すると意味がはっきりする場合がありますので是非試してみて下さい。