この記事では、「市民」と「庶民」の違いを分かりやすく説明していきます。
「市民」とは?
「市民」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
似た意味を持つ2つの言葉には、どのような違いがあるでしょうか。
「市民」は「しみん」と読みます。
「市民」には「市の住民」という意味があります。
例えば東京都調布市に住民票がある住民の人は「調布市民」になります。
また「市民」には「都市の住民」という意味があります。
ちなみに「都市」には、「多数の人口が比較的狭い区域に集まって、政治や経済、文化の中心になっているエリア」という意味があります。
そのため、ある地方で、人口が多くて地方を代表するような街で暮らしている人のことを、「市民」と呼ぶことがあります。
「庶民」とは?
「庶民」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「庶民」は「しょみん」と読みます。
「庶民」には、「世間一般の人々」という意味があり、特別な地位や、財産などを持たない、普通の人のことを指します。
例えば、平凡な家庭に生まれて、特に特別なスキルなどを持っていないとき、「私は庶民だ」と自覚することになります。
とはいえ、「庶民」が悪いもの、と言うわけではなく、世間一般の暮らしができるという幸せを感じることもあるでしょう。
「庶民の暮らしがいちばんだ」などと、平凡なことを誇ることもできます。
過去の時代を振り返り、生活について知りたいとき、王や貴族の暮らしを知りたいこともあれば、一般の人々の暮らしを知りたいこともあるはずです。
後者の場合は、「庶民の暮らしを調査する」などという言い回しをすることがあります。
「市民」と「庶民」の違い
「市民」と「庶民」の違いを、分かりやすく解説します。
「市民」には「市の住民」「都市の住民」という意味があります。
一方で、「庶民」には、「世間一般の人々」という意味があり、特別な地位や、財産などを持たない、普通の人のことを意味します。
このように、「市民」は「市の住民」もしくは「都市の住民」で、「場所」に注目した言葉になります。
一方の「庶民」は「特別な地位にない」「財産がない」というような、「普通さ」に注目した言葉になります。
「市民」の中には、多くの普通の人、つまり「庶民」が含まれているでしょう。
しかし同時に、「お金持ち」や「芸能人」のような特別な地位を持つ人や財産を持つ人も含まれていると考えることができます。
一方で、「庶民」の中にも「市民」がいますが、「田舎暮らしをしている人」「区民」なども含まれます。
このように「市民」と「庶民」は、重なる部分があり混同されやすい言葉ですが、明確な違いがあることがわかります。
まとめ
「市民」と「庶民」の違いについて見てきました。
2つの言葉には、意味が重なる部分があるため、混同されることがありますが、もともとは意味がかなり違う言葉になります。
2つの言葉の意味の違いを知ることで、使い分けることができそうです。