幸せを伝える表現は、色々あります。
この記事では、「幸運」と「僥倖」の違いを分かりやすく説明していきます。
言葉の小さな差を知って、文学のスペシャリストになってください。
「幸運」とは?
幸運(こううん)とは、ついていること。
ツキがあって、めぐり合わせが良いことです。
幸せな便りが舞い込んでくる状態をさしています。
幸運という熟語は「幸」と「運」が組み合わさった熟語です。
「幸」とは、望ましいこと。
自分にとって都合のいいことです。
また「運」には、めぐるという意味があります。
つまり神さまの巡り合わせによって、運ばれてきたラッキーな出来事が「幸運」。
運命の人と巡り合えた、宝くじで大当たりが出た、好きな人と結婚できた。
幸運には、色々な種類があります。
ちなみに「辛い」という文字に「一」横棒をひとつ付け加えると「幸せ」という文字になります。
不運だと思っていた出来事も、自分の捉え方しだいで「幸運」に変わることも。
幸運の便りがいくら待っても来ない日は、自分から駆け出して捕まえに行くのもおすすめです。
「僥倖」とは?
僥倖(ぎょうこう)とは、思いがけないラッキーな出来事のこと。
偶然やって来た、不思議なご縁のことです。
またそうした「幸せ」を、心から願うという意味でも使われます。
僥倖という熟語は、なかなか日常生活では使われない言葉。
「僥」と「倖」という、とても難しい漢字が含まれています。
気になるのは「倖」という文字。
「幸せ」ににんべんが加えられています。
倖には「へつらう」「おもねる」という意味が入っています。
つまり多くの人のおかげで手に入れた幸せのことを「僥倖」と呼んでいるのです。
ちなみに僥倖は、作家や棋士の人が好んで使う言葉。
藤井壮太さんや倉本聰さん、政治家の田中角栄さんも「僥倖」を用いていました。
品位あふれる言葉です。
「幸運」と「僥倖」の違い
どちらも幸せにまつわる言葉です。
「幸運」と「僥倖」の違いを、分かりやすく解説します。
・気高いのは「僥倖」
「幸運」と「僥倖」はどちらも、不意にやって来た幸せを指す言葉です。
「幸運」は運の巡り合わせのこと。
見えない力が働いたことで、遊びに来てくれた幸せです。
それに対して「僥倖」は周りの人々のサポートもあって、たどり着いた幸せのこと。
他者への「ありがとう」の気持ちが混じっているのは「僥倖」です。
また日常生活でよく使うのは「幸運」。
手紙や改まった席で使われるのは「僥倖」になります。
まとめ
「幸運」と「僥倖」の違いを、分かりやすくお伝えしました。
どちらも「良い運が訪れたこと」をしめすハッピーな言葉です。
幸運は幸せな便りが、自分の手元に舞い込んでくること。
僥倖は他者の力を借りながら、幸せなゴールにたどり着くことです。
幸運は日常のシーンにて用いる言葉。
僥倖はうやうやしい席でつかう表現となります。
多くの語彙を身につけて、幸せな毎日を目指していってください。
