この記事では、「延滞金」と「追徴金」の違いを分かりやすく説明していきます。
「延滞金とは」とは?
税金においては納期限を過ぎて税金を納付する場合に、納期限の翌日から納付の日までの日数と税額に応じて算出するもので、税額に加えて納付するお金で、延滞してしまった分、当初払う税金の金額より高い金額を払う必要があります。
社会保険の延滞金もあり、利息という考え方にあたります。
レンタルビデオにも延滞金があり、もともと予定されていた貸し出し期日を超えてレンタルし続けると延滞金がかかるようになっています。
電気代は滞納した場合支払期限10日以内に支払わなかった場合、1日0. 03%の延滞利息がかかるようになっており、一種の延滞金ということもできるでしょう。
延滞金の逆の概念としては特急列車など特別料金を払う列車が2時間以上遅れた場合、特急料金が払い戻されるというシステムがあります。
「追徴金」とは?
行政法上、租税その他の公課について納付すべき金額を納付しない場合に徴収する金銭を指し、確定申告時の納税額に対して修正申告や税務署が納税額の修正もしくは決定をする手続きである更正処分によって計算された税額の差額分を徴収する追徴課税などの言葉が広く使われています。
社会保険の保険料に係る追徴金は申告額の不正に対応するもので、税金の扱いと近い方向性のものです。
また、 刑法上、犯罪行為から得た物、犯罪行為の報酬として得た物、これらの物の対価などについて、すでに消費されたりして没収できないときに徴収する金銭も追徴金と呼びます。
こちらは刑には含まれない点がポイントで、収賄のケースであればほぼ追徴金とされます。
どれも行政において使われる言葉で、納税や犯罪の結果に対しての言葉になります。
先に追徴金を払うことを仮定して行動するということはありません。
「延滞金」と「追徴金」の違い
「延滞金」と「追徴金」の違いを、分かりやすく解説します。
「延滞金」は支払いが遅れた際に払う利息に相当するお金で、1日ずつ増える方式をとっています。
税金や保険料、電気料金など公共料金での延滞金だけでなく、レンタルビデオにも延滞金が設定されています。
レンタルビデオの延滞金はペナルティのニュアンスが含まれており、税金や保険料の延滞金より高めになっていて、裁判になったケースもあります。
「追徴金」は納付すべき税金額と納付した実際の金額にずれがあった際に払ったり、犯罪行為の報酬として得た物、これらの物の対価などについて、すでに消費されたりして没収できないときに徴収する金銭を指し、罰金というニュアンスは含まれておらず適正に税金を徴収したり、犯罪で得た利益を抑え込む目的があります。
ただし徴収される側に関しては罰金に近いとらえ方をするでしょう。
まとめ
「延滞金」は時間の遅れに対する利息として支払いが必要で「追徴金」は税金納付額の適正化と犯罪の利益を出させない目的がありニュアンスが双方で異なります。