「強調」と「誇張」と「強意」の違いとは?

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「強調」の意味とは?

「強調」とは物事のある部分を強く主張することや、絵や音楽などである一部分を特に目立つようにすることを言います。

また取引相場が上がろうとしている状態の時に使うこともあります。

「強調」の言葉の使い方

「強調」という言葉の意味が理解できたでしょうか。

使い方としては、状態を表す時に使う言葉となりますから、「彼の欠点だけを強調して伝えた」「彼女の悪い行いだけを強調したくない」といったように使います。

また「強調」と使いますとどこか平等ではない、一部分だけを目立たせる意図があるようにも感じられます。

そのような含みを持たせる言葉としても使われますし、普段から物事を説明する時は事実を淡々と言う、ことさら強調や修飾しない方がいいでしょう。

「誇張」の意味とは?

「誇張」とは実際のことよりも、大げさに表現することを言います。

今風の言葉で言えば「盛る」というのと同じ意味となります。

「誇張」の言葉の使い方

「誇張」という言葉の意味は実際のことよりも大げさに表すことですが、そうすることによって、まったく別のものになることはよくあることです。

つまり「誇張」により事実とは違うものになりますので信用度はなくなります。

「誇張により事実が歪められる」などと使いますが、要するに「出鱈目」「嘘」といった状態になってしまうのです。

「嘘を言うのは止めてください」と言えば角が立つこともありますが「誇張しないでください」と言えばやんわりと相手に苦情を言うことができます。

「強意」の意味とは?

「強意」とは文章表現の一つで、ある言葉や文章の意味を強めることを言います。

古文の「強意の助詞」といった意味で使われ、話し言葉ではなく文章に対して使います。

「強意」の言葉の使い方

「強意」は文章表現に使われる言葉で、言葉や文章の意味を強めます。

古文などでは、同じ言葉であっても、文法的な意味がいくつかあり、完了、強意、並列などで全く違う訳し方になるのです。

似たような言葉に思えますが「強調」は話し言葉の中で自然と出てくる言葉ですが「強意」はそうそう使うことはないでしょう。

「強調」と「誇張」の違い

「強調」「誇張」の違いは、「強調」はある部分だけを特に目立たせて言うことであり、事実は事実です。

一方で「誇張」はある事実を大げさに表現することであり、場合によっては嘘になったり、事実とはまったくかけ離れた状態になることもあるので問題となります。

例えば何か商品の説明をする時にある部分を「強調」してセールストークするのは悪くはなくても「誇張」することは事実と違う状態になる為いいとは言えないでしょう。

「強調」と「強意」の違い

「強調」「強意」の違いは、「強調」は会話の中に使うことがある言葉ですが「強意」は会話においては使わないことにあります。

「強意」はある言葉の意味を強めるという意味を持つ言葉です。

文章表現を表した言葉です。

「強調する」とは言っても「強意する」とは言いませんので気をつけてください。

「強調」の類語と解釈

それでは「強調」の類語をいくつか紹介しましょう。

「大げさに言う」

「大げさに言う」は実際よりも誇張したり、強めて言うことを言います。

嘘ではないにせよ、かなり事実からかけ離れた状態になることも多いですので「大げさに言う」人というのはあまり信用されないことがあります。

「アピール」

「アピール」とはある部分が印象に強く残るように強めて言ったり、振舞うことを言います。

「語気を強める」

「語気を強める」は強い口調で訴えかけたり、ある部分を特に強めて相手の印象、記憶に残るようにすることを言います。

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