この記事では、「彷徨う」と「彷徨く」の違いを分かりやすく説明していきます。
「彷徨う」とは?
「彷徨う」とは、「さまよう」と読み、意味は当てもなく、また目指すべきところが見つからずあちらこちら歩く、迷い歩くことなどを言います。
また古い日本語では一定の場所に留まらず行きつ戻りつすること、心や考えが決まらず迷うことといった意味もあります。
「家に帰りたくなく、街中を彷徨うことが多かった」「生死の境を彷徨う」などと、使います。
「彷徨く」とは?
「彷徨く」とは、「うろつく」と読み、あてもなく歩き回る、うろうろするという意味があります。
また古い日本語で、どうしていいかわからずにまごまごするといった意味もあります。
「父に、用事もないのに彷徨くのはやめろと言った」「怪しい人が彷徨くような場所に行ってはいけません」「あの子は落ち着きがなく、昔から彷徨く癖があった」などと、使います。
「彷徨う」と「彷徨く」の違い!
「彷徨う」と「彷徨く」の違いを、分かりやすく解説します。
この二つの言葉はどちらも同じ漢字が使われているのですが「さまよう」「うろつく」とまったく違う読み方となっています。
どちらも動詞で「当てもなく歩き回る」という意味は同じですが、印象が少し違っています。
「彷徨う」とは、迷い歩く、一定の場所に安定せず行きつ戻りつするといった意味で、どちらかと言えば苦しい目にあっている、被害を受けているといった印象があります。
一方の「彷徨く」とは、うろうろするという意味がありますように、その人が自由気ままに動いているといった印象があるのです。
例えばストーカーなどに注意する時「二度と、彼女の周りを彷徨くな」などと、言います。
この場合「彷徨う」は目指す所が見つからずあちこち歩き回るという意味がありますので、ストーキング行為で歩き回っていることには使いません。
ストーカーは目指す相手が決まっているからです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「彷徨う」と「彷徨く」、二つの言葉の意味と違いを説明しました。
同じ漢字を使い、意味合いも同じ部分もあります。
ですが、それぞれの言葉の意味で違いもありますので混同しないように気をつけて使い分けてください。