この記事では、「復讐」と「報復」の違いを分かりやすく説明していきます。
「復讐」とは?
やられたらやり返すことです。
母と娘の関係で考えてみます。
母親は娘が小さいとき、「お前はダメな人間だ」「クズだ」など、娘を傷つけるようなことを言い続けていました。
言葉で傷つけるだけでなく、叩く、蹴るなどをして物理的にも傷つけていました。
このことを娘は恨んでいます。
その恨みは言葉で表すことができないほどです。
謝ってもらって簡単に許せるものではありません。
娘は大きくなり、母親と同じくらいか、それ以上の力を持つようになりました。
もう、母親の言いなりになる小さな子どもではないのです。
そこで、これまでやられてきたことを仕返ししてやろうと考えました。
そのための計画を考えています。
そして、それを実行しました。
孫に合わせない、大金持ちと結婚する、ひどい言葉を投げつけるなど、母親が嫌がりそうなことです。
こういった、恨みを持っているため、計画的に行う仕返しのことを意味しています。
恨みを持っていないものが、一方的に嫌がらせをすることではありません。
「復讐」の使い方
恨みがあって、計画的に仕返しをすることに使用をします。
「ちょっと嫌なことされちゃった」程度のものではなく、かなりの恨みです。
「報復」とは?
「報復」には2つの意味があります。
1つめは、やられたらやり返すです。
マンションの迷惑住民とのやり取りで考えてみます。
隣の家のベランダから、異臭が漂い、異色の液体が流れてきました。
一回だけでなく、何度もこのようなことがあります。
どうやら、こちらに嫌がらせをしているようです。
注意をしたのですが改善されません。
そのため、異臭に悩み、ベランダが汚れ、困っていました。
害を受けているのです。
そこで、こちらも異臭を放ち、異色の液体を隣のベランダに流しました。
害を受けたことに対して、やり返したのです。
こういった、害を受けたことに対してやり返すことを意味しています。
もう一つの意味は、国同士の間で、ある国の不当な行為に対して、同様に不当な行為をなすことです。
ある国がテロにあったため、テロを仕掛けてきた国に攻撃をするなどのことを指しています。
武器を使って攻撃することだけでなく、経済面で打撃を与えることも意味しています。
「報復」の使い方
害を受けたことに対してやり返すという意味で使用をします。
「復讐」と「報復」の違い
どちらの言葉もやられたらやり返すこと、という意味があるのですが、なぜやり返すのかという点に違いがあります。
「復讐」は恨みがあるためやり返すことです。
一方「報復」は害を受けたためやり返すことです。
「復讐」の例文
・『復讐することを目的に生きている』
・『復讐するまで死ねない』
・『復讐すると決意する』
「報復」の例文
・『報復が怖い』
・『報復される可能性がある』
・『報復を宣言した』
まとめ
似ている意味を持っている2つの言葉ですが、なぜやり返すのかという点に違いがあります。