いきなり変わるという意味の用語に「急変」と「豹変」があります。
この記事では、「急変」と「豹変」の違いを分かりやすく説明していきます。
色々な単語を知って、語彙を増やしていきましょう。
「急変」とは?
急変(きゅうへん)とは、急に変わること。
クリニックの専門用語では、急変というと患者さんの具合が急に悪くなることを示しています。
それまで問題のなかったことが、急激に変化すること・悪化することを伝える用語です。
「急変」の「急」は救急車の急とおなじ言葉です。
つまり救急車をすぐに呼んでもおかしくないくらい、物事が大きく変わってしまうこと。
思わずこちらが慌ててしまうくらい、突然変化することです。
急変の使い方としては「自宅療養中に、容体が大きく急変した」や「大阪の天気は午後から急変し、ゲリラ豪雨に見舞われた」があります。
予測がつかないくらい、一気に物事が変化することを指しています。
「豹変」とは?
豹変(ひょうへん)とは、態度が急に変わること。
性質や態度、ま逆になることです。
今までとは別人に思えるくらい、表情や様子が劇的に変わることをあらわしています。
この言葉は中国の古代書物に、ゆかりがあります。
動物のヒョウが冬から春に体毛が抜け替わるように、本当に徳のある人は変化を受け入れることが大切だと説いているのです。
もともと豹変という言葉には「良い変化をおこす」という意味があります。
けれども現代では逆の「悪い変化をする」という意味でつかわれています。
豹変の使い方としては「自治会長が豹変し、今までと異なる意見を主張するようになった」や「優しかった友達が、事故に遭ってから豹変した」などがあります。
昔と今と、主張や態度が大きく変わったときに用いる言葉です。
「急変」と「豹変」の違い
どちらも同じ「変わる」という文字が入っているので、勘違いして記憶してしまうことがあります。
「急変」と「豹変」の違いを、分かりやすく解説します。
・天気や容態は急変
急変は急激に様子や状態が、変わってしまうことです。
よく晴れていた空が突然くもって、雷がピカピカ光るような大変化をイメージする言葉です。
急変は天気や人の症状につかわれることが多いです。
ちなみに「天気急変」というと、災害のような雷雨が降ることを指します。
これに対して「豹変」は人の態度や言動をあらわしたものです。
君子豹変という熟語にある通り、現代では人の態度が悪い方に変わることを示しています。
空模様や病状については急変。
悪びれた態度には豹変と覚えておくと良いでしょう。
まとめ
「急変」と「豹変」の違いを分かりやすくお伝えしました。
どちらも急激な変化をあらわす用語です。
急変は容態や天気が、急に悪くなること。
豹変は態度や主張が、これまでと大きく変化することです。
急変も豹変も「良くない変化」に使われます。
褒め言葉ではないので、使用時には注意しておきましょう。