人は、自分がなりたいと思う姿を見ると、憧れを抱きます。
そして、その次の段階として、羨ましく思うでしょう。
そのあとは、なりたくてもなれないというジレンマに陥り、結局は妬むようになってしまいます。
このような悪い連鎖にはまらないようにするためには、どうしたようのでしょうか。
まずは、この中で触れた言葉、「憧れる」や「羨む」の意味を見てゆきましょう。
また、この2つの違いを明確にすることも重要です。
この記事では、「憧れる」と「羨む」の違いを分かりやすく説明していきます。
「憧れる」とは?
「憧れる」とは、「何かに対して強く心を動かされること」です。
それは、最初は「すごい」と思うだけの単純な感情かもしれません。
しかし、進んでくると、もっと複雑な感情になります。
例えば、「自分が理想とするものを持っている対象をすごいと感じる」という状態もその一つです。
英語では、「long for」が近いでしょうか。
「羨む」とは?
「羨む」とは、「他人の状態をうらやましく思う」ことです。
言い方を替えれば、「自分に無いものを持っている他人に嫉妬する」とも言えます。
初期の感情としては、「嫉妬」の感情は薄いことが多いのですが、進んでゆくと、どんどん悪い感情が出てきます。
英語では、「envy」が近いでしょう。
「憧れる」と「羨む」の違い
「憧れる」と「羨む」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つの言葉は、共に「何かをみて、それに心を奪われる」とか、「そうなりたいと思う」という意味では同じです。
しかし、一番大きな違いは、「憧れる」ことが、ポジティブな感情であることが多いのに比べて、「羨む」ことがネガティブな感情であることが往々にしてあるという部分です。
つまり、「憧れる」結果として現れるのは、応援だったり、努力だったり、自己研鑽だったりしますが、「羨む」結果として現れるのは、妬みや、憎しみ、自己否定の感情です。
「憧れる」の例文
「憧れる」の例文は以下のようになります。
・『あの人の大きな瞳に憧れて、お化粧の仕方を変えました』
・『憧れの対象としてのアイドル像は、いつもファンたちの情熱を傾ける対象にもなります』
「羨む」の例文
「羨む」の例文は以下のようになります。
・『あの夫婦は結婚して30年経っても、人が羨む仲の良さを保っています』
・『持って生まれた身体能力は、いくら羨んでも手に入れることはできません』
まとめ
この記事では、「憧れる」と「羨む」の違いを、解説してきました。
自分がなりたくてもなれないとわかっている姿を見てしまうと、羨むことから、妬み、それが憎しみに変わってしまうこともあり得ます。
それを防ぐために重要なのは、まずは冷静に判断することです。
そこにいる人物の姿が、本当に自分がなりたい姿なのか、もう一度問い直すと、見た目と違って、中身は全然違うということもよくあることです。
外見や表面的な言動に惑わされずに、本質を見ようとすれば、必ず見えてくるはずです。