この記事では、「成長」と「発達」の違いを分かりやすく説明していきます。
「成長」とは?
人や動植物が育ち大きくなることを意味する「成長」。
大人になることを意味し用いることもあります。
そのほか、物事の規模が大きくなること、といった意味もあります。
「成長」の「成」には、出来上がる、仕上がる、立派な、といった意味があり、「長」には、育つ、といった意味があります。
そのような意味を持つ漢字が組み合わさり、育ち大きくなる、大人になる、といった意味となります。
「成長」を別の言葉で言い表す場合、「進化」や「生まれ育つ」、「ステップアップ」、「前身」などとなります。
「成長」の使い方
「成長」の場合、「成長する」、「成長した」といった使い方のほか、「成長期」や「成長記録」、「成長過程」、「成長曲線」、「成長産業」、「成長ホルモン」、「経済成長」などといった言葉があります。
「発達」とは?
体や精神などが成長し、今よりも完全な形態、機能を持つようになることを意味する「発達」。
そのものの機能がより高度に発揮されることも意味する言葉です。
また、そのものの規模が大きくなる際にも「発達」が用いられます。
「発達」は主に機能が高度になることを意味する言葉となります。
「発達」を別の言葉で言い表す場合、「進化」や「発展」、「進歩」、「進展」、「上達」などとなります。
「発達」の使い方
「発達」の場合、「発達する」、「発達した」といった使い方のほか、「発達障害」や「発達段階」、「未発達」などといった言葉があります。
「成長」と「発達」の違い
「成長」と「発達」の違いは、明確です。
「成長」の場合、大きくなる、育つものは、物事の程度となります。
体が大きくなる、大人になる、といった場合は「成長」となります。
一方、「発達」の場合は、機能が高度になることとなります。
単に大きくなるだけではなく、機能の高度化が「発達」には含まれます。
「成長」の例文
・『息子が成長期を迎え、声変わりが始まりました。』
・『様々な経験が人を大きく成長させると私は考えます。』
・『20歳になった娘の成長記録を見返し、非常に懐かしい気持ちになりました。』
・『事業が無事に成長することを願います。』
「発達」の例文
・『周りの子に比べ言葉が遅く、発達の遅れが気になります。』
・『大きく発達した台風が週末、接近すると言われています。』
・『IT技術の発達により、様々なことができるようになりました。』
・『技術の発達により、便利に暮らせるようになりました。』
まとめ
同じ大きく育つといった意味を持つ「成長」と「発達」ですが、何が育つのかといった違いがあります。
「成長」は、体や物事、そのものが育つことを意味し、「発達」の場合は、見た目ではなく、その中身となる機能の高度化が含まれているのです。
このような違いを踏まえ、「成長」と「発達」を使い分けることが大切です。