仕事や趣味でうまく行っていないと、誰かに聞いてもらいたくなります。
相手は家族や親友や先輩などが多いですが、このようなときに使う言葉として「打診」とか「相談」があります。
この2つはどういう意味で、どのような違いがあるのでしょうか。
この記事では、「打診」と「相談」の違いを分かりやすく説明していきます。
「打診」とは?
「打診」とは、文字通りの意味は「打って診る(うってみる)です。
元々は医学の世界の言葉で、今でも聴診器を胸に当てて指で叩いて音を聞くということは頻繁に行われます。
これは本格的な検査の予備という意味合いが強い行動です。
そこから「打診」は医学以外の世界でも使用されるようになり、「本格的に何かをする前に予備的に聞いてみる」という意味で使われるようになりました。
英語では「feel out」とか「examne」と言います。
「相談」とは?
「相談」とは何なのか見て行きましょう。
「相」は「向かい合う」とか「相対する」という意味で、「談」は「語る」とか「話す」という事なので、2つ合わせると「向かい合って話す」という意味になります。
その話の内容は、一般的には軽い話ではなく、ある程度重要な話であることが多いので、「相談」を始めるにはそれなりの準備や勇気が必要です。
英語では「consult」が近いでしょうか。
英語から考えれば、コンサルタントは「相談」を受けることを職務にしている人ということになります。
「打診」と「相談」の違い
ここでは、「打診」と「相談」違いを、分かりやすく解説します。
「打診」も「相談」も誰かに話を聞いてもらうということですが、大きな違いは話す段階です。
「打診」は重要な話や行動を始める前に、やろうとしていることに対する意見を聞くというニュアンスがあり、メインの話の前段階に行う予備的な話です。
一般的にはメインの話より短いケースが多いと言えます。
そして、その後に行われるメインの話が「相談」になります。
ここで、本来の重要な話を聞いてもらいます。
しかし、「打診」の次は必ず「相談」になるとは限らず、場合によっては実施、発表、決定のような重要な行動につながることもあります。
「打診」の例文
「打診」の例文は以下のようになります。
・『次の会議で扱う案件に関して、あらかじめ出席者に打診してみました』
・『来年の会社の方針を決定するために、各本部長に意見があるかを打診しました』
「相談」の例文
「相談」の例文は以下のようになります。
・『ビジネスの基本が、ほうれんそう、すなわち、報告、連絡、相談でというのはもう古いです』
・『システムのハードウェア構成に関しては、インフラ・コンサルタントに相談して決定しました』
まとめ
この記事では、「打診」と「相談」の違いの解説の中で、2つの違いは段階の違いだと説明しました。
実はその段階こそが、大きな決定には極めて重要なのです。
いきなり大きな決定をすることは、スピードアップには繋がりますが、リスクも大きいのです。
そのリスクを軽減するためには、十分な準備が必要なのです。
その準備の一つが「打診」と言っても良いでしょう。