「技術」と「技法」の違いとは?分かりやすく解釈

「技術」と「技法」の違い違い

この記事では、「技術」「技法」の違いを分かりやすく説明していきます。

「技術」とは?

「技術」には2つの意味があります。

一つは、物事を扱ったり、取りさばいたりするときの、方法・手段・手順です。

車というものを扱うには、それを動かす方法を知っていなければなりません。

そのための方法は、教習所などで身につけます。

そして、実際に車をうまく扱えるようになります。

この場合は「車を運転する技術」ということができます。

もう一つの意味は、科学の研究によって明らかになったものを生かして人間の生活に役立てることです。

発話したくても脳の疾患などによってできない人がいます。

しかし、科学的な研究によって、発話できない人でも言葉を伝えられるような方法が作られ始めています。

これは科学によって明らかにされたことが人間生活に活かされているといえます。

この場合は「画期的な技術」などと表現できます。


「技術」の使い方

物事を扱ったり、処理したりするときの方法や手段の意味では、さまざまな事柄に使用されています。

たとえば、車を運転すること、時計を修理することなどです。

もう一つの意味では、科学とかかわりのある事柄に使用されています。


「技法」とは?

芸術やスポーツなどで、表現のことや、物事を扱ったり処理したりする方法です。

日本画の表現方法には、鉤勒、没骨、垂らし込み、ぼかしなどがあります。

これらのことを「日本画の技法」といいます。

津軽地方で生産される伝統漆器に津軽塗というものがあります。

津軽塗には、唐塗、七々子塗、錦塗、紋紗塗という4つの表現方法があります。

これらも「技法」といいます。

「技法」の使い方

芸術やスポーツの分野で使われることが多い言葉です。

表現方法や技術上の方法を指して使用します。

車の運転のやり方など、日常の作業のことには使用しません。

「技術」と「技法」の違い

どちらの言葉にも、わざ、てなみ、うでまえという意味を持つ漢字である「技」が使用されていて、似たような意味を持っています。

しかし、同じことを指しているのではありません。

前者の言葉は、物事を扱うときの方法や手段、また科学の研究成果を生活に生かす方法のことです。

後者の言葉は、芸術やスポーツの表現方法のことです。

科学とは関係ありません。

「技術」の例文

・『新しい技術を応用してみる』

・『技術が追い付いていない』

・『高い水準の技術』

・『技術を活かした冷凍うどん』

「技法」の例文

・『伝統的な技法が活かされています』

・『フレンチの技法を応用した料理』

・『西陣織の技法が素晴らしい作品』

・『装飾技法が駆使されています』

まとめ

どちらの言葉にも「技」という言葉が使用されており、似たような意味を持っていますが、同じことを意味しているのではありません。

一方は物事を扱うときの方法や手段のことや、科学を生活に生かすこと、もう一方や芸術などの表現方法を意味しています。

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