制御機器にまつわる単語に、むずかしい専門用語が出てくることがあります。
この記事では、「抵抗負荷」と「誘導負荷」の違いを分かりやすく説明していきます。
負荷のタイプを知って、知識を役立てていきましょう。
「抵抗負荷」とは?
抵抗負荷とは、電流を流したときの小さな負荷のこと。
主にヒーターやニクロム線が、回路に組み込まれたものです。
ポイントに与える影響が少ないので、機器に大きなダメージを与えなくてすみます。
ちなみに「抵抗負荷」の「負荷」とは電源をつけたとき、電源を切ったときの、ターゲットとなる物のこと。
たとえばスイッチを押したときに明かりがつく電球があれば、電球そのものが負荷。
スイッチを付けて動くモータがあれば、モータが負荷になります。
負荷は誘導負荷と無誘導負荷に分かれます。
無誘導負荷はさらに「抵抗負荷」と「ランプ負荷」に枝分かれします。
抵抗負荷はヒータや、ニクロム線の負荷を指しています。
抵抗負荷のメリットは、突入電流の値がとても小さいこと。
スイッチを入れたとき膨大な電流が流れるリスクを、最小限に抑えることができます。
ただヒータのタイプによっては、微弱の突入電流が生まれることもあるので、初めて用いる際には注意深くおこなうことがおすすめです。
「誘導負荷」とは?
誘導負荷とは、電流を流したときの中規模の負荷のこと。
主にコイル系の回路がつかわれているものが、誘導負荷となります。
誘導負荷の特徴は、電源をオンにしたときの突入電流の値が大きいということ。
通常時とくらべて、最大15~20倍の電流が流れることがあります。
また電源をオフにしたときサージと呼ばれる「逆方向気電圧」が生まれます。
そのままだと接点に与えるダメージが大きくなってしまうので、何らかの対策を打っておくことがおすすめです。
一般的には誘導負荷のときには、サージキラーという保護回路を作ります。
サージキラーとは設定の消耗をおさえてくれる働きのこと。
サージキラーを正しく使うと騒音が減少する、製品の耐久性がアップするなどの利点が生まれます。
誘導負荷を安心して使うためにも、こうした動作を組み入れていくことがおすすめです。
「抵抗負荷」と「誘導負荷」の違い
どちらも負荷のタイプです。
「抵抗負荷」と「誘導負荷」の違いを、分かりやすく解説します。
・無誘導か誘導かの違い
「抵抗負荷」と「誘導負荷」とは、一般的な負荷の種類のこと。
抵抗負荷は無誘導負荷のグループに含まれます。
誘導負荷は単独した存在です。
抵抗負荷にはヒータやニクロム線が用いられます。
それに対して誘導負荷は、モータやトランスまたはソレノイドなどが使われます。
無誘導負荷である抵抗負荷は突入電流が小さく、誘導負荷は一定の突入電流が生まれやすいという特徴があります。
まとめ
「抵抗負荷」と「誘導負荷」の違いを分かりやすくお伝えしました。
どちらも電気回路を学ぶ上で欠かせない、基本用語のひとつになります。
抵抗負荷は突入電流が小さいもの、誘導負荷はそれより多くの突入電流が流れるものです。
正しい学習をおこない、安全に接続をおこなっていきましょう。