「拡張」と「膨張」の違いとは?分かりやすく解釈

「拡張」と「膨張」の違いとは?違い

この記事では、「拡張」「膨張」の違いを分かりやすく説明していきます。

「拡張」とは?

「拡張」は、対象となるものの範囲を取り決めて機能や大きさを広げていくことです。

逆に、機能や大きさを無造作に広げる場合、「拡大」となります。


「膨張」とは?

「膨張」は、対象となるものが膨らむことです。

ここで言う膨らむは、見たままで対象と思われるものが自ら大きく膨らむことを意味します。

その為、見ていて明らかに規模が膨らんでいると分かる物、例えば借金なども「膨張」と呼ばれるのです。


「拡張」と「膨張」の違い

「拡張」「膨張」の違いは、そうあることを望む側が意図するかしないかです。

「拡張」はそれを望む側が意図的に行えば成立しますが、「膨張」の場合、意図的にそれを行わなくとも勝手に事が進み、結果「膨張」になります。

よって両者の違いは、意図して起こりえるか、意図せずとも勝手になるかです。

「拡張」の例文

・『拡張工事』
この例は、高速道路などを意図的に工事して利便性の向上や、もっと行ける場所を増やすとした例です。

「拡張」は意図したものであるため、この例においては、誰かがそうなると便利だよねということをきっかけに工事がスタートしています。

・『拡張子』 この例は、ファイルなどに定められている文字列のことでパソコンのどの機能を使用すれば動作するかを示したものです。

「拡張子」は意図的にパソコンの機能を使用しますという定義であり、gifの場合、gifを読み込むプログラムを使用しますと言っています。

「膨張」の例文

・『借金が膨張する』
この例は、意図せずに借金が膨れ上がったこと述べた例です。

ただし、注意してほしいのは、あくまでそう思うという部分にしかすぎない可能性がある点で、本当は借金が増えた理由は判明していて、その責任をだれが負うべきかをはぐらかすためにあえて意図せずに勝手に借金が増えたと述べている可能性があるということです。

・『腹部が膨張している』 この例は、原因が分からないがおなかが膨れているという例です。

原因が分かっている場合、「膨張」を使用せず、原因である要素を述べます。

まとめ

「拡張」「膨張」の違いは、意図して起こりえるか起こりえないかです。

「拡張」は誰かがそうあるべき、そうすることを決定しているが故意図的ですが、「膨張」は対象自らが勝手に膨れていくため意図的ではありません。

その為、借金が「膨張」というのはかなり危険な言い方で借金が増える理由を全く理解していない状況下にあります。

逆に、借金をして何かの機能を「拡張」したのであれば理由が分かっているだけまだましであるといえるのです。

その為、借金が「膨張」するという言い方は、本当の所原因が分かっているのであれば、「膨張」という言葉を使用せず、その原因を素直に述べた方が周囲の人物は借金が増えた要因が分からないということについて不安や疑問を持たないのです。

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