この記事では、「捕獲」と「捕捉」の違いを分かりやすく説明していきます。
「捕獲」とは?
「捕獲」とは、人や動物などを生きたままとらえることです。
近年、サルやクマなどが街中に出没するようになりました。
放置していては人間が被害を受ける可能性があるため、警察官などがこれらの動物を捕まえようとします。
このとき、生きたまま捕まえることもあれば、射殺してしまうこともあります。
「捕獲」は生きた状態で捕まえることで、射殺して死んだものを手にすることではありません。
人間を捕える意味もあります。
逃げようとする犯人を捕らえることをいいます。
逃げようとする子供を押さえるなどのことではありません。
この場合は「捕獲」ではなく、「つかまえる」といいます。
「捕獲」の使い方
逃げるものを捕えるという意味で使用をします。
動物の場合はたいてい、捕まえようとしても逃げていき、捕まえてもらうために人間を待っていることはありません。
この動物とは、野生動物のことも、飼育動物のことも指しています。
動物園から脱走した動物を「捕獲した」など、ニュースで伝えられることがあります。
人間の場合も逃げているものを捕える意味で使用をします。
鬼ごっこで逃げるものを押さえるなどではなく、犯人が逃げていて、それを捕えることをいいます。
「捕捉」とは?
「捕捉」とは、とらえること、つかまえることです。
とらえるには、生き物をつかまえる、逃げるものを取り押さえる、本質を理解して自分のものにする、という意味があります。
つまり「捕捉」は、逃げる犯人をつかまえる、物事の意味や意図を理解するといったことを指していることになります。
「捕捉」の使い方
逃げるものをつかまえるという意味で使用するときには、犯人をつかまえることについて使用をすることが多いです。
鬼ごっこで逃げるものを捕まえるといった意味ではありません。
また、逃げるものではありませんが、「ゴミを捕捉する」「吹雪を捕捉する」のような使い方もされます。
本質を理解して自分のものにするという意味では、「ニーズを捕捉する」「意図を捕捉する」のような使い方をします。
ニーズを理解した、意図を理解したといった意味になります。
「捕獲」と「捕捉」の違い
逃げるものを捕える意味では、ほぼ同じことを指しています。
しかし、「捕獲」は犯人だけでなく動物を捕らえる意味もありますが、「捕捉」は動物を捕らえる意味ではあまり使用されません。
また、「捕捉」は本質を理解するという意味もありますが、この意味は「捕獲」にはありません。
「捕獲」の例文
・『クマを捕獲する』
・『捕獲に成功した』
・『捕獲作戦を練る』
・『複数の警察官が捕獲しようとする』
「捕捉」の例文
・『十分に捕捉できていない』
・『動きを捕捉する』
・『あるていど捕捉できたと思う』
・『衛星を捕捉した』
まとめ
捕えるという意味が似ている2つの言葉ですが、何を捕えるのかという点に違いがあります。