数を数える表現は、とても多いです。
この記事では、「数回」と「複数回」の違いを分かりやすく説明していきます。
間違えやすい言葉を、正しくつかんでおきましょう。
「数回」とは?
数回とは、わずかな回数のこと。
具体的には3回から6回。
2回から6回くらいまでの間をさします。
数回の範囲を見極めるのはむずかしいのですが「自分で覚えていられる数」を数回とたとえることが多いです。
例えば3回は、覚えていられるので「数回」。
4回や5回、そして6回目くらいまでなら、アバウトでも記憶は残るので「数回」です。
ただ50回や100回というと、どうがんばっても記憶はあやふやになります。
そのため自分で把握できる、6回くらいまでの回数を「数回」と呼んでいます。
使い方としては「引っ越しの荷物を、数回に分けて運んだ」や「シフォンケーキを作るために、溶き卵を数回まぜた」などがあります。
1回や2回ではない、6くらいまでの小さな回数が「数回」です。
「複数回」とは?
複数回とは、2回以上のこと。
ただその範囲はあいまいで、3回のこともあれば50回のこともあります。
厳密にはルール付けされていないものの、1回ではない数が複数回です。
そもそも「複数回」の「複数」とは2個以上の数のこと。
複数には「ひとつではない」という意味があります。
「ふたつ以上、物があること」を暗にしめす言葉です。
そのため「複数回」というと、1回ではない2回以上の数になります。
複数回の具体的な使い方としては「近所の住民が、不審者が歩いている所を複数回みた」や「新幹線が複数回にわたり、運行を見合わせた」などがあります。
何度も繰り返しおこなわれた、そんなニュアンスで用いられる言葉です。
「数回」と「複数回」の違い
「複」という言葉がつくだけで、与えるイメージは大きく異なってきます。
「数回」と「複数回」の違いを、分かりやすく解説します。
・多いのは「複数回」
数回は2回から、多くて6回くらいまでを指す言葉です。
一方で複数回は、2回以上をあらわす言葉。
つまり無制限に数を引きのばせるのが「複数回」。
天井が定まっていないということもあって「数回」よりも「複数回」の方が、より多い印象をあたえます。
少ないと思う気持ちが、よりこもっているのが数回。
多いという気持ちが、より混ざっているのが複数回です。
使い分けに苦慮しやすいのですが、体感として少ないときには「数回」を。
多いと思った数には「複数回」と臨機応変に使い分けていきましょう。
まとめ
「数回」と「複数回」の違いを、あらためてお伝えしました。
どちらも回数を伝える、数の表現です。
数回は2回から、6回までの少ない回数のこと。
複数回は2回以上の、やや多い数字をあらわしています。
どちらも「1回ではないこと」を伝える表現ですが「何度も繰り返しおこっていること」を、より強く伝えるのは複数回になります。
見極めをしっかりと付けておくと、日本語がさらに上手く話せるようになります。