行政の言葉には、頭を悩ませる単語もあります。
この記事では、「施策」と「政策」の違いを分かりやすく説明していきます。
難しい語句をすっきり学んでいきましょう。
「施策」とは?
施策(しさく)とは、具体的な事業につながる、大まかな枠組みのこと。
政策を実行するための、具体的なテーマのことです。
施策は「策をほどこす」と書きます。
「ほどこす」とは、効果があらわれるように行動をおこなうこと。
策はプランや計画のことなので「計画を推し進めるための計画書」が施策になります。
施策は政策をより細かく進めたもので「事業」を決める前段階として描かれることが多いです。
たとえば「環境にやさしい街づくり」が政策であったとします。
この政策を実現させるための策が施策です。
そのため「環境対策を進める」や「環境負荷の少ない生活」などが施策となります。
そして施策をここからさらに、一歩進めたものが事業になります。
事業につながる、中テーマが施策です。
「政策」とは?
政策(せいさく)とは、政治の方針のこと。
政府や自治体などが考える、トップの考えのことです。
どのような社会を作っていきたいのか、方向性を示したものになります。
政策の「政」には、社会を正しくおさめるという訳があります。
つまり国家や社会が健やかに回っていくように、考えついたアイデアが「政策」。
今の社会をどう変えていきたいのか、あらわした考えになります。
政府や自治体ではこうしたトップが出した「政策」に基づいて、具体的な事業を進めていきます。
「右に進むのか、左に進むのか」方向性を教える、柱が政策です。
意味のある政策をつくるためには、まずは「どんな問題が起こっているのか」現状を見つめることも重要です。
困っている問題を解決することが政策なので、ただのパフォーマンスにならないように、厳重にかじ取りをすることが大切になります。
「施策」と「政策」の違い
どちらも「策」が付いているので、同じような言葉に思えます。
「施策」と「政策」の違いを、分かりやすく解説します。
・政策を進めたものが施策
ピラミッドに例えると、トップの部分にあるのが政策。
政策の下にあるのが施策になります。
そして施策をさらに深く推し進めたものが、事業になります。
政策は問題を解決するための、大きなテーマのこと。
現場では政策に基づいて、政策を実行するための「施策」を決めます。
そして施策を実現させるために、生まれるものが「事業」です。
国や自治体が進むべき方向性を決めたものが政策。
政策を迷いなくおこなうためのテーマが施策です。
まとめ
「施策」と「政策」の違いを分かりやすくお伝えしました。
どちらも政治にまつわる言葉です。
政策は問題を解決するための、解決策のこと。
政府が定めた、大きな基本方針です。
そして政策を実現するための手段が施策になります。
施策をさらに深く進めたものが事業になります。
いずれも世の中を整えるためにおこなわれるもの。
単なるパフォーマンスに留まらないように、注意深く見守りたいものです。