「是正」と「改善」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「是正」と「改善」の違いとは?違い

この記事では、「是正」「改善」の違いを分かりやすく説明していきます。

「是正」とは?

悪いところや公平でないところを、よいものに正すことです。

「是」は、ただしい、正しいと認める、「正」は、ただす、なおすという意味を持つ漢字です。

このことから、「是正」とは正しいものに直すという意味であることがわかります。

ある大学の入学試験の合格点は、男性と女性では違っていたとします。

男性の方が簡単に合格しやすく、女性の方が合格しにくいようになっていたのです。

これは不公平です。

不公平なため直すことにしたとします。

それを「合格ラインの是正」と表現できます。

不都合な点や不公平な点を直す改め正すことを意味しており、自分が気に入らないから直すという意味ではありません。

また、人間の体については使わない言葉です。

体質が自分にとって気に入らないものであり、それを直すことを指して「体質是正」とはいわないのです。


「是正」の使い方

都合が悪い点や公平でない点を、よいものに正すという意味で使用をします。

組織、システム、社会などについて使うことが多いです。


「改善」とは?

悪いところをよい方に変えるという意味です。

「改」は、あらためる、あらたまる、「善」は、よい、よくするという意味を持つ漢字です。

このことから、「改善」とはよくするという意味であることがわかります。

「改善」は主に条件、関係、事態などをよい方に変えること、旧来のものを変えることをいいます。

生活を変えることで考えてみます。

これまで、夜は遅い時間に眠り、朝は出社ギリギリに起きて、朝食を食べることができずにいました。

そして、朝食を食べなかった分、昼食は大量に食べます。

食べるものの栄養バランスを気にしておらず、お菓子だけで済ませてしまうことがあります。

このような生活は、あまり褒められたものではありません。

そこで、よりよいものに変えることにしました。

早寝早起きをする、バランスがよい食事をするなど、これまでよりもよい方向に変えていったのです。

これを「生活を改善する」と表現します。

「改善」の使い方

悪いところをよい方に変えるという意味で使用をします。

条件や関係など抽象的な事柄や旧来のものを変えるという意味で使用することが多いです。

「是正」と「改善」の違い

どちらの言葉にも「改める」という意味が含まれています。

しかし、同じようには使用しません。

「是正」は公の場で使われることが多いです。

不都合や点や不公平な点を改め正すことをいいます。

「改善」は日常的に使われる言葉です。

さまざまな事柄に使われます。

「是正」の例文

・『格差を是正する』
・『是正が必要だ』
・『是正する方針だ』

「改善」の例文

・『体質を改善する』
・『住環境を改善する』
・『改善をした結果、今までよりもずっとよくなった』

まとめ

改めるという意味を持つ2つの言葉ですが、何を改めるのかという点に違いがあり、使われる場面も違います。

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