この記事では、「有る」と「或る」の違いを分かりやすく説明していきます。
「有る」とは?
「有る」は「ある」と読み、主な意味は以下の通りです。
1つ目は「ある事柄や物が存在する」という意味で、この世に存在する、実際にその様な様子が見られることを言います。
2つ目は「その場所に位置する」という意味で、土地や建造物などがその場所に存在することを言います。
3つ目は「ある状態に置かれていることが認められる」という意味で、客観的にはっきりと判断できる様子を言います。
4つ目は「自分のものや付属として持っている」という意味で、自分で持っていたり、所有していることを言います。
5つ目は「ある考え・気持ち・感覚などを持っている」という意味で、自分の意思としてはっきりしていることを言います。
上記に共通するのは「存在する」という意味です。
「有る」の使い方
「有る」は「ある事柄や物が存在する」「その場所に位置する」「ある状態に置かれていることが認められる」「自分のものや付属として持っている」「ある考え・気持ち・感覚などを持っている」という意味で使われます。
動詞として「有る・有った」と使われたり、副詞として「有って」と使われたり、名詞として「有り」と使われたりします。
基本的に、存在すること、持っていること、備わっていることに使われる言葉です。
「或る」とは?
「或る」も「ある」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「はっきりと名前を挙げずに、物事を言い表すこと」という意味で、いつ、どこで、誰などが明確に分からない様に表現することを言います。
2つ目は「漠然とものごとを指し示すこと」という意味で、一般論やたとえを表す言葉です。
上記に共通するのは「あいまいに示す」という意味です。
「或る」の使い方
「或る」は「はっきりと名前を挙げずに、物事を言い表すこと」「漠然とものごとを指し示すこと」という意味で使われます。
名詞の前に付けて使われ、具体的な名称を明確にしなくても、聞き手に話の流れをイメージさせる言葉として使われます。
「有る」と「或る」の違い
「有る」は「存在すること」「持っていること」「備わっていること」という意味です。
「或る」は「名詞の前に付けて使われ、具体的な名称を明確にしなくても、聞き手に話の流れをイメージさせる言葉」という意味です。
「有る」の例文
・『この部屋には重大な秘密が有る』
・『彼女の自宅の庭には立派なプールがある』
・『君に是非言いたいことが有る』
・『一言お詫びの言葉が有って然るべきだろう』
「或る」の例文
・『或る日、家に帰ると妻がやたらと怒っていた』
・『或る晩、眠っていると側に人の気配がした』
・『或る人からの情報で、これから会社が危なくなるらしい』
・『或る歌を聴いてミュージシャンになりたいと思った』
まとめ
今回は「有る」と「或る」について紹介しました。
「有る」は「存在している・持っている・備わっている」、「或る」は「漠然と事物を表す言葉」と覚えておきましょう。