この記事では、「期待」と「願い」の違いを分かりやすく説明していきます。
「期待」とは?
あることが実現するだろうと望みをかけ待ち受けることを「期待」と言います。
心待ちにすることも意味し、良い結果になることを考えながら、それが現実になるように望んでいる状態が「期待」です。
基本的には、自分以外の人に対して用いられる言葉ですが、時には自分に対しても用いられることがあります。
「期待」の類語には、「願望」、「希望」、「望み」、「待ち望む」などがあり、「期待」は英語で、「hope」です。
「期待」の使い方
「期待」は、相手に対して用いられることが多い言葉となるため、「期待する」や「期待される」、「期待している」、「期待を裏切る」、「期待を抱く」などといったように用いられます。
また、「期待の星」や「期待以上」、「乞うご期待」などといった言葉があるほか、「期待外れ」といった言葉もあります。
「願い」とは?
願うことを意味する「願い」。
この「願い」は、自分のためだけに願うことだけではなく、他人のためや世の中のために願うことも意味する言葉となります。
また、「願い」には、手続きを踏み願い出ることといった意味もあります。
「願い」の類語には、「願望」や「希望」、「望み」、「切望」、「申し入れ」などがあり、「願い」は英語で、「wish」です。
「願い」の使い方
「願い」を用いた言葉には、「国からのお願い」や「市民からのお願い」、「退職願い」、などがあります。
また、「願いが届く」や「願いを聞き入れる」などといった表現方法で「願い」は用いられます。
「期待」と「願い」の違い
同じように相手に対し、このなってほしいと思う気持ちでは同じ意味を持つ「期待」と「願い」ですが、「願い」にしかない意味があり、その点に違いがあります。
「願い」には、「お願いする」といった意味があり、「期待」が主観的なことに対し、「願い」には、世間一般に対する望み、といった意味があります。
例えば、「世界平和の願い」とは言いますが、「世界平和の期待」とは言いません。
「期待」の例文
・『高校入学当初、期待の星と騒がれた選手でしたが、一度も高校生における大会で成績を残すことはできませんでした。』
・『期待されることは、時に大きなプレッシャーとなります。』
・『彼が、この業界で成功することを期待しています。』
・『今年の新入社員は期待外ればかりだった。』
「願い」の例文
・『夫からの願いを聞き入れ、義母と同居することになりました。』
・『流れ星に「家族みんな元気で暮らせますように」と願いを込める。』
・『私の長年の願いが叶う時が、やっと来ました。』
・『転職することを決め、部長に退職願いを出しました。』
まとめ
この言葉には、同じ意味を持つ場合と、「願い」にしかない意味があります。
その点が大きな違いとなり、「お願いする」といったように「願い」にしかない意味に注意し使用する必要があります。