「未納」と「未払い」の違いとは?分かりやすく解釈

「未納」と「未払い」の違い違い

支払わなければいけないお金を支払っていない状態を表す言葉として「未納」「未払い」があります。

どちらもお金を払っていないのは同じですがこの2つの言葉には明確な違いがありきちんと使い分けがされています。

今回は、「未納」「未払い」それぞれの意味と違いについてわかりやすく解説していきます。

「未納」とは?

「未納」とは納めるべきお金を納めていないことを意味します。

お金を納めるというのはもともと税金に対して使われていた言葉です。

現在では対価を伴わず支払わなければいけない義務のあるお金に対して使われます。

例えば税金や保険料などは支払ったお金に対して直接的に者やサービスを受け取れるわけではありません。

集めた税金や保険料を使ってさまざまなサービスが提供されますがお金と者やサービスの直接的なやりとりではなくいったん集めてから分配する間接的なお金の流れとなっています。

未納とはこのような間接的なお金のやりとりの際にふさわしい表現です。

現在では授業料など公的なお金以外にも使う場面は増えていますがモノやサービスに対する直接的な対価以外という原則からは外れていません。


「未納」の使い方

・税金が未納である。

・未納だった年金を一括納付する。

・授業料が未納なら除籍処分になるのは当然だ。

・未納のまま放置していたので水道が止められた。


「未払い」とは?

「未払い」とは支払われるべきお金が未だに支払われていないことを意味する言葉です。

未払いは支払う側だけでなく受け取る側の立場でも使うことができます。

未払い給料という表現は給料を支払う雇用側だけでなく受け取る労働者の立場でもふさわしい使い方です。

未払いはモノやサービスとお金との直接的なやりとりの際にふさわしい表現として広く使われています。

お店で物を買うときなどに商品を受け取っておきながらお金を渡さない状態が「未払い」です。

会計用語としても提供された財やサービスに対して対価の支払いが完了していない状態のことを未払いという言葉で表します。

国と国ととの取り引きから個人的な売買まで、あらゆるお金のやりとりに対して支払いが完了していない場合は「未払い」という表現が使えます。

「未払い」の使い方

・通販代金が未払いだ。

・給料の未払いが発生した会社は経営危機を疑わざるをえない。

・未払いをまとめて精算する。

・未払いの残業代を請求する。

「未納」と「未払い」の違い

「未納」は税金や保険料、大学の授業料など公的な性質の強いお金を支払っていなときに使われる言葉なのに対し「未払い」は単純に支払うべきお金が支払われていないことを意味するものでありどんな場面でも使われます。

「未納」は支払い義務のある立場で使うべき言葉ですが「未払い」は支払う側と受け取る側双方が使えます。

「未納」「未払い」と言い換えることができますが「未払い」「未納」と言い換えられないケースもあります。

まとめ

「未納」「未払い」はどちらも支払うべきお金を支払っていないことを意味する言葉ですが支払う相手や対価の性質によって使い分けられています。

それぞれの言葉が意味するものを正しく理解してふさわしい表現を心がけてましょう。

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