「来訪」と「訪問」の違いとは?分かりやすく解釈

「来訪」と「訪問」の違いとは?違い

この記事では、「来訪」「訪問」の違いを分かりやすく説明していきます。

「来訪」とは?

人が訪ねてくることです。

ある人がある人の場所に会いにくることをいいます。

この言葉は、ある人がある人の家にやってくることを指して使われることが多いのですが、家にやってくることだけを指しているのではありません。

たとえば、A国の大統領がB国にやってくることも「来訪」といいます。

この場合は、家ではなく国にやってきています。

「来訪」は訪ねてくることで、自分が訪ねることではありません。

つまり、友人などが自分の家にやってくることは「来訪」といえるのですが、自分が友人の家に行くことは「来訪」とはいえないのです。


「来訪」の使い方

人が別のある人のところにやってくる、という意味で使用をします。

やってくる場所は家に限らず、国、選手村のような特定の場所や地域なども含みます。

人がやってくることであり、自分が行くことには使用しません。


「訪問」とは?

会うためにある人のいる場所に行くこと。

また、ある目的を持ってある場所に行くことです。

祖父母に会いたいと思ったら、祖父母の家に出かけることでしょう。

これを「祖父母の家を訪問する」といいます。

祖父母にきてもらうのではなく、自分から会いに行くことを意味しています。

「訪問」は家に行くことだけを意味しているのではありません。

たとえば、就職のために会社を訪れることがあります。

これは「会社を訪問する」といいます。

暇だから何となく出かけてみたというのではなく、就職のためという目的を持って訪れています。

日本の天皇・皇后が別の国を訪ねることがあります。

旅行で出かけているのではなく、公式の行事として出かける場合、「公式訪問」といいます。

この場合も家を訪れているのではありません。

「公式訪問」の場合だと、国を訪れていることになります。

「訪問」の使い方

ある目的を持って、人のいる場所やある場所に行くこと、という意味で使用をします。

自分から行くことで、人が来ることではありません。

「来訪」と「訪問」の違い

2つの言葉は、「来る」「行く」という点に違いがあります。

前者の言葉は、他の人が来るという意味です。

後者の言葉は、自分が行くという意味です。

来たり、行ったりする場所は、家とは限りません。

国や特定の地域などに来る・行くことも意味しています。

「来訪」の例文

・『知人が来訪する』
・『突然の来訪に驚く』
・『来訪頻度が高い』
・『来訪を控えてください』

「訪問」の例文

・『友人宅を訪問する』
・『訪問することを連絡する』
・『15日に訪問する予定です』
・『患者宅を訪問してケアをする』

まとめ

どちらの言葉にも「訪」という言葉が使われているため、同じような意味ではないかと思いたくなりますが、それぞれの言葉が持っている意味は違います。

「来訪」は人が来ること、「訪問」は人を訪ねることです。

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