この記事では、「果実」と「果物」の違いを分かりやすく説明していきます。
「果実」とは?
「果実」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「果実」は「かじつ」と読みます。
「果実」には「種子植物の花の子房が発達、変化したもの」という意味があります。
また「種子」を含むものを指します。
また「果物の実」や「果物そのもの」のことを意味することもあります。
また三層からできている「果皮」のうち、「中果皮」や、「内果皮」が、柔らかい「果実」とされていて、食用に向いているとされています。
さらに「果実」には「精神的、肉体的な働きによる成果」という意味もあります。
例えば、長期間の研究の結果、生み出された発明品は「長年の努力がはぐくんだ、研究の果実だ」などと表現されることがあります。
「果物」とは?
「果物」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「果物」は「くだもの」と読みます。
「果物」は「木や草の実で、汁が多く、甘みがあり、食用になるもの」を意味します。
「フルーツ」と呼ばれている、ブドウや梨、リンゴやミカンなどは、「果実」に含まれています。
「スーパーで果物の特売をしている」とか、「果物の中で、ミカンが一番好きだ」などという使い方をすることができます。
また古くは「果物」が甘いため、「菓子」のひとつとされていました。
「酒の肴」という意味もありました。
しかし、現代では、「果物」と言えば、「フルーツ」を指すことがほとんどになるため、「菓子」や「酒の肴」という意味は、参考程度に覚えておくといいのではないでしょうか。
「果実」と「果物」の違い
「果実」と「果物」の違いを、分かりやすく解説します。
「果実」には「種子植物の花の子房が発達、変化したもの」という意味があります。
一方で、「果物」は「木や草の実で、汁が多く、甘みがあり、食用になるもの」を意味します。
「果実」は学術的に定義された言葉で、「果物」は一般的な意味を持ちます。
また「果実」の意味の中に「果物」が含まれています。
このように「種子植物の花の子房が発達、変化したもの」が「果実」で、その中には「果物」も含まれます。
「果実」の中でも、「汁が多くて、甘く、食用になるもの」を「果物」と呼ぶのだと覚えておくといいのではないでしょうか。
逆に言えば、「果物」の仲間で、甘くなく、食用にならないものを「果実」と呼ぶこともあります。
また、「フルーツ」と呼ばれるときは「果物」を指すことになります。
さらに「果実」には、「精神的、肉体的な働きによる成果」という意味もあり、「果物」には、このような意味が含まれていないという違いもあります。
まとめ
「果実」と「果物」の違いについて見てきました。
2つの言葉には重なっている部分があります。
「果実」の一部が「果物」で、「汁が多くて甘く、食用になる」ものだけが「果物」だと知っておくと、2つの言葉を混同することもないのではないでしょうか。