この記事では、「検討」と「考察」の違いを分かりやすく説明していきます。
「検討」とは?
ある事柄についてよく調べて、よいか悪いかを考えることです。
いろいろな面から調べてみることをいいます。
電動アシスト自転車を欲しいと思ったとします。
しかし、すぐには購入をしません。
購入する前に、電動アシスト自転車のメリットとデメリットについて調べてみました。
メリットは、坂道を楽に登れることです。
デメリットは、充電を忘れるとただの重い自転車であることと、一般的な自転車よりも高額なことです。
こういったいろいろな面から調べて、購入することがよいか悪いかを考えてみました。
このような行為を「検討」といいます。
この場合だと、「電動アシスト自転車の購入を検討する」ということができます。
「検討」の使い方
物事をいろいろな面から調べて、よいか悪いかを考えることを指して使用する言葉です。
単に調べるという意味では使用しません。
また、調べずによいか悪いかを考えることにも使用しません。
調べてみて、さらによいか悪いかを考えることについていいます。
「考察」とは?
物事を明らかにするために、よく調べて考えることです。
長野県はゴミの出る量が少ない県1位です。
では、なぜゴミの量が少ないのでしょうか。
そのことを明らかにするために、いろいろと調べてみました。
長野県は塩分摂取量が多い地域だったのですが、県の呼びかけによって減塩に成功をしました。
こういった事例があり、県の呼びかけに対して応える人が多いと考えられます。
それが、ゴミの量が少ないことにもつながったのでしょう。
この例では、ゴミの量が少ないという事柄を調べてみて、その理由を明らかにするために考えています。
このような作業を「考察」といいます。
「考察」は考えるという意味で、考え出されたことが正しいのか、間違っているのかという意味は含まれていません。
「考察」の使い方
よく調べて明らかにするために考えることを指して使用する言葉です。
「検討」と「考察」の違い
2つの言葉は調べるという意味を持っており、意味が似ていますが、同じことを指しているのではありません。
「検討」は、調べてよいか悪いかを考えることです。
「考察」は、調べて明らかにするために考えることです。
よい・悪いの判断のために行うものではありません。
「検討」の例文
・『田舎暮らしを検討する』
・『ぜひ検討してみてください』
・『高級家具の購入を検討する』
・『一度検討してみてください』
「考察」の例文
・『その商品はなぜ売れ続けるのか考察してみた』
・『さまざまな視点から考察する』
・『あの人が若々しい理由を考察してみる』
・『猫の行動を考察する』
まとめ
調べるという意味を持つ2つの言葉で意味が似ているのですが、「検討」はよいか悪いかを考えること、「考察」は明らかにすることで、それぞれが意味するものは違います。