何かを作るとき、大切にしたい用語は2つあります。
この記事では、「構成」と「構造」の違いを分かりやすく説明していきます。
ちいさな差を知って、つくる喜びを味わっていきましょう。
「構成」とは?
構成(こうせい)とは、組み立てのこと。
小さな部品を集めて、大きな物をつくることです。
脚本や音楽など、ひとつの作品を作ることを「構成する」といいます。
構成はシナリオや文書の「起承転結にあたるもの」です。
「起」が物語のスタートなら「承」はお話を膨らましたもの。
「転」は登場人物に、思いもよらぬトラブルが起こることです。
最後の「結」は終わり。
みんなが納得できるような、すがすがしいエンディングを添えます。
構成を考えてからビジネス文書やプランを練っていくと、メリハリのある良い資料をつくれます。
多くの人の心を動かせる、魅力的な作品作りもおこなえます。
構成力は何かをつくるとき、無視することが出来ないものです。
「構造」とは?
構造(こうぞう)とは、物事の骨組みとなる部分。
どのような素材で作るのか、前もって考えたものです。
仕組みやメカニズムのような言葉となります。
例えば「黄色いヨットが海に浮かぶ」という文章があったとします。
この文は「黄色い」や「ヨットが」そして「海に」などの文節から成り立っています。
また「黄色い」は形容詞ですが「ヨット」は名詞です。
このようにどのような種類のものが組み合わさっているのか、考えること。
考えた結果出されたものが「構造」です。
構造は住まいに例えるのなら「設計図」のようなものです。
どのような屋根にして、どのような床材を用いていくのか。
使う素材を吟味することで、いい物作りをおこなえます。
物事の基礎となるべきものが「構造」です。
「構成」と「構造」の違い
どちらも「構」という漢字が使われているので、間違えやすいです。
「構成」と「構造」の違いを、分かりやすく解説します。
・流れが「構成」材料が「構造」
構成と構造はとてもよく似ています。
物語や脚本などの起承転結にあたるのが「構成」。
構成とはどこに見せ場をつくって、どこで笑わせるのか、配置を考えることです。
構成力が優れている作品は、多くのファンを感動させることができます。
そしてよく似ている「構造」とは、物事の骨組みのこと。
どのような材料でつくっているのか、具体的にあらわしたものです。
「飛行機の構造」「木造住宅の構造」などと用います。
またどのようなパーツで成り立っているのか、分解して考えることを「構造化」と呼んでいます。
物事のストーリーが構成、物事の材料にあたるのが構造です。
まとめ
「構成」と「構造」の違いを分かりやすくお伝えしました。
どちらもより良い作品をつくるために、欠かせない要素です。
構成は物事の流れをあらわしたもの。
全体を見直したとき、統一感やまとまりを感じさせるものです。
また構造とは、物事の材料のこと。
ひとつひとつのパーツを、表現したものです。
語句の差を知って、豊かなスキルを積み上げていきましょう。