「報連相」(ほうれんそう)という言葉はよくビジネスシーンで使われるコミュニケーションの大切さを説いた言葉ですが、何かを説明するときには必ず、その結論や結果に至った経緯や考えを示して相手により理解をしてもらう必要があります。
その様な状況で使う言葉で混同しがちなのが「次第」と「所存」という言葉ではないでしょうか。
堅苦しい言葉ではありますが、よくメールや書面などで目にする言葉ですが意外と違いについては理解している方は多くないのではないでしょうか。
この記事では「次第」と「所存」の違いを分かりやすく説明していきます。
「次第」とは
この単語の意味は「現在に至るまでの事情」を表します。
つまり、「経緯」や「成り行き」についてを表す場合に使われます。
例えば「事の次第を説明してください。」という意味は「事の経緯、成り行きについて説明してください。」ということになりますので、過去の事情を順序立てて説明すればいいということになります。
「所存」とは
さて、「所存」はどうでしょうか。
これは「心に思っていること」を表す意味であり、簡単に説明すると「~と思います。」という言葉をフォーマルにした単語です。
かなり畏まった言い方の為、書面やメール、場合によっては時代劇などで見たことはあるが使わないという学生の方もいらっしゃるかもしれませんが、ビジネスでは自分の意見や考えなどを上司や目上の方、クライアントなどに説明する場合にはよく使われる単語です。
したがって、「愛せる」とは「愛することができる」という「能力や可能性」のことを表す言葉です。
例えば「本件につきましては弊社として全面的に支援させて頂く所存です。」などの様に使われます。
「次第」と「所存」の違い
この2つの単語は「事の経緯」か「考えや思い」の違いで使い分けることが出来ます。
もう少し言い換えると「次第」は「~という訳なので」という「事情」も言い換えることができ、「所存」は「~と思っている」や「~と考えている」という「意図」であるとすることもできます。
「次第」の例文
・『事の次第によってはタダではすみませんよ?』
・『今後とも御社のお力に慣れればと思い本案を提案させて頂いた次第です。』
・『以上の様な次第で、本プロジェクトは大成功致しました。』
「所存」の例文
・『今後もさらに実績を上げて社に貢献をする所存です。』
・『万全の対策を行い、全力で取り組んで参る所存です。』
・『本内容をもって新規プロジェクトをスタートさせて頂く所存でございます。』
まとめ
如何でしたでしょうか。
堅苦しい言葉ではありますが、意外にもビジネスシーンで使うことが多いのが「次第」と「所存」でした。
なかなか慣れないかもしれませんが、是非違いを掴んで頂き、実際に使ってみて下さい。
毎回使うと堅苦しいですが、ここぞという時にバシッときまるととてもかっこいい単語です。