この記事では、「歴然」と「顕著」の違いを分かりやすく説明していきます。
「歴然」とは?
「歴然」は、過去の知識のような物を蓄えているが故、物事が起きた際、結果や過程のような物を過去の知識を用いたうえではっきりと断定できることです。
つまりは、「歴然」は過去の実体験を生かすことで絶対にそうであると言い切れることを指します。
「顕著」とは?
「顕著」は、実際にその結果に至る事情を見てはいないが、結果的に誰が見てもそうなった結果に対して使用する言葉です。
例えば、筋トレなどで体を鍛え上げた場合、筋トレが体を鍛えた要因であるかどうかはわかりませんが、誰が見ても体が鍛え上げられたという結果が出ていればそれは、「顕著」となります。
「歴然」と「顕著」の違い
「歴然」と「顕著」の違いは、過去の経験から結果がそうなると断言できるか、できないかです。
「歴然」は過去の経験があるが故、そうなると断言できますが、「顕著」はとりあえずそのような結果になったということだけになります。
「歴然」の例文
・『君がレジからお金を盗んだというのは歴然たるものがある』
この例は対象者がお金を盗んだということに関して過去の経験から判断し、君が犯人であると断言できるという例です。
ただ、このケースは、過去に何度も対象となる人物がレジからお金を盗んでいる場合に断言できる行為になります。
・『歴然たる事実』
この言葉は、歴史が証明しているはっきりした事実という意味です。
「歴然」は、はっきりとわかることを指し、この場合、歴史が証明した事実だという意味になります。
「顕著」の例文
・『勉強したことで成績が顕著にアップした』
この例は、勉強をしたことで一応成績がアップしたが、何故アップしたかについてはよくわかってませんが一応アップしたので良しとした例です。
「顕著」は、結果が優先されるため、この場合どのような勉強法をして成績が上がったかについてはどうでもよいといえます。
・『食事制限により体重減少が顕著に表れた』
この例は、食事を制限したが故に体重が減少したという例です。
「顕著」とあるように、食事を制限したという理由があるがs、その理由だけで痩せたかどうかは分からないのですが、一応痩せたので良しとした例になります。
まとめ
「歴然」と「顕著」の違いは、事実であると断言できる状況下にあるか、よくわからないが結果的にそうなったので良しとするかです。
「歴然」は、変えられない事実であり、誰が見てもそうであるという事実になります。
逆に「顕著」はおそらく正しいであろうという物で結果的にそうなったがなんでそうなったという部分の説明が難しいです。
一応、理由のような物はあるのですが、その理由が絶対にそうなのか、と言われるとやや弱く、「歴然」のように言い切ることはできません。
その為、絶対にそうだと言い切りたい場合、「歴然」という言葉を使用するとよいのですが、この言葉、断言しているわけですから何か証拠の提示が必要となります。