この記事では、「殺害」と「殺人」の違いを分かりやすく説明していきます。
「殺害」とは?
「殺害」は、生き物全般に用いられる言葉で、生き物を殺す、殺した、という際に用いられる言葉となります。
そのため、「殺害」を用いる場合は、人間だけではなく、動物といった生き物全般を殺した場合となります。
何か意図があり、それによって生き物を殺した際に用いられることが多い表現となります。
また、同じ生き物を殺す行為でも、人が食用として家畜などを殺す場合は、「殺害」は用いられません。
正しくは、「食肉処理」といった言葉で表現されます。
「殺害」の使い方
「殺害事件」や「殺害予告」、「殺害映像」、「殺害者」、「殺害の罪」、「殺害の動機」、「殺害罪」、「殺害方法」など、ニュースなどで目にする言葉が多い「殺害」の使い方。
そのほか、「殺害する」、「殺害に関して」、「殺害した」、「殺害しようと」、「策害をたくらむ」、「殺害を企てる」などといった使い方もあります。
「殺人」とは?
「殺人」は、人間を殺す、殺した、をいった意味となります。
そのため、「殺人」の場合は、人間に対してのみ用いることができる言葉となります。
また、「殺人事件」の場合、人間が殺された事件という意味ですが、その中身は、人を殺す意思が犯人にあった場合に用いられるものとなり、殺すつもりはなかったにもかかわらず、結果、死んでしまった場合は、「致死」といった言葉に代わります。
「殺人」の使い方
「殺害」と同じように、「殺人事件」、「殺人予告」、「殺人映像」、「殺人者」、「殺人の罪」、「殺人の動機」、「殺人罪」、「殺人方法」、「殺人未遂」、「連続殺人」、「殺人犯」、「殺人容疑」、「大量殺人」、など、ニュースなどで目にする言葉が多い「殺人」の使い方。
このように「殺人」が関係する言葉は、たくさんあります。
「殺害」と「殺人」の違い
同じ生き物を殺す、殺した、といった意味の「殺害」と「殺人」ですが、「殺害」の場合は、人間を含む生き物全般に使用可能な言葉に対し「殺人」は、人間のみに使用可能な言葉となるため、その点に違いに注意する必要があります。
「殺害」の例文
・『大学に学生への殺害予告が届いたため、急遽、休講になりました。』
・『サスペンスが大好きな私は、いつも、殺害方法や殺害の動機を予想しながら楽しんでいます。』
・『残酷な殺害映像には、目を覆いたくなります。』
・『殺害の動機は、やはり、怨恨が多いのでしょうか。』
「殺人」の例文
・『連続殺人犯を早く捕まえてください。』
・『理由のない殺人ほど、許せないことはありません。』
・『近くで殺人事件が起こり、警察から事情を聴かれました。』
・『殺人の罪は、もっと重いものでもいいのではないでしょうか。』
まとめ
以上が「殺害」と「殺人」の違いです。
「殺害」は人間を含む、どんな生き物にも使用することができますが、「殺人」の場合は、人間のみとなるため、その点を踏まえた使い分けが必要です。