この記事では、「洞察」と「推察」の違いを分かりやすく説明していきます。
「洞察」とは?
「洞察」は、物事の結末がこうであると結論付けたうえで物事の本質そのものを見抜いています。
その為、事件性があることに「洞察」という言葉を用いた場合、事件についての本質を見抜いたうえで結末までを見抜いたことになります。
ですが、注意してほしいのは、「洞察」はすべてを見抜くことですが、すべてを見抜くことは不可能であるという点です。
何故なら、殺人事件における動機などは犯人以外分からないことが多いので、完全にすべてを見抜いて結論付けることは不可能に近いといえます。
「推察」とは?
「推察」は確たる証拠はないが状況的な判断で恐らくそうだろうと決めつけて考えることです。
つまり、殺人事件においては、状況証拠やあの人以外、犯行に及ぶことができないという事実から、恐らく殺人の理由もこうだろうと決めてしまうことを「推察」と呼びます。
「推察」入ってしまえば、人間の感のような物が入ります。
「洞察」と「推察」の違い
「洞察」と「推察」の違いは確信があるか、感による補えない部分があるかです。
「洞察」は確信がある分、説得力がありますが、「推察」は感であるが故、絶対といえる確たる証拠はないです。
ただ、「洞察」及び「推察」は証拠となるものがあれば、さらに両社の違いは明らかになり、「洞察」の場合、自分の考えが正しいと立証できます。
「洞察」の例文
・『君の洞察力は大したものだ』
この例は、対象者の真実を見抜こうとする力はすごいと称賛しています。
つまり、確信があるが故、説得力があり恐らく君の言うとおりだと納得しているのです。
ただ、この時、証拠があればもっと相手は納得しますので証拠を添えればさらに効果が期待できるのが「洞察」になります。
「推察」の例文
・『それは推察に過ぎない』
これは、単に、予想に過ぎないのではないかという例です。
「推察」は、言ってしまえば、確信がない部分を感や恐らくこうだろうというあやふやなもので覆うことです。
その為、推理といえば聞こえが良いのですが、確証がありません。
確証がないが故、この例では、予想ですよね?と突っ込まれています。
これは「憶測」という言葉と同じで確証はないのですが、結論を導き出すうえで恐らくこうなるなという例がこの例ですが、あやふやであるが故、望む結果に至ってはいません。
まとめ
「洞察」と「推察」の違いは、確証があるか無いかです。
「洞察」は、本筋を見抜いているが故確証が無くとも推測の域でも正しい結論を出しています。
そこに証拠が加われば、さらに本筋の正しさが証明されます。
ですが、「推察」はそうではなく、本筋自体があやふやで、結論においてはやや不安定で覆りやすい状況下です。
「推察」は、どちらかというと根拠がない推理みたいなもので的外れの場合もあり、そうした場合、本質自体がずれているため、まったくと言ってよいほど物事をとらえきれていない様子を指します。