「活魚」と「鮮魚」の違いとは?分かりやすく解釈

「活魚」と「鮮魚」の違い違い

新鮮さを売りにする魚屋でよく見かける言葉に「活魚」「鮮魚」があります。

どちらも生きが良くとても美味しそうに感じますがこのふたつの言葉にはどのような違いがあるのでしょうか。

今回は、「活魚」「鮮魚」の違いについて解説します。

「活魚」とは?

「活魚」とは、「食用の魚介類のうち生きているもの」を指す言葉です。

一般的に「活魚」という場合は「生きたまま調理場に届けられた魚介類」を指します。

生きた魚であっても観賞魚や海や川で泳いでいる自然の状態にある魚は「活魚」とは呼びません。

対称となるのは「食べるために生きて運ばれた魚介類」です。

大きな料理屋には魚を活かしておくための生け簀が設けられていることがありますが、簡単に言うと生け簀にいる魚が「活魚」です。

鮮度が求められる魚介類は締めてから短時間のうちに食べたほうが美味しいと言われています。

高速輸送や冷蔵技術などにより鮮度の高い魚介類が容易に入手できるようになる以前は魚を活かしたまま調理場に届ける「活魚」が最も新鮮で美味しく魚介類を食べる方法でした。

生きたまま魚介類を輸送するのは高度な設備が必要であり「活魚」は高級料亭など一部の店にのみ可能だった特別なものでしたが、近年は新技術の進歩により大幅にコストが下がりました。

大衆向けの店でも「活魚」を取り扱えるようになったこともあり以前よりもずっと身近なものになっています。


「活魚」の使い方

・この料亭では活魚が味わえる。

・活魚輸送用の新型コンテナを導入する。

・生け簀で泳ぐ活魚の中から好きなモノを選んで調理してもらえるシステムだ。

・活魚の鮮度を保ったまま手早く調理するにはかなりの技術が必要である。


「鮮魚」とは?

「鮮魚」とは「食用の新鮮な魚介類」を指す言葉です。

「鮮魚」は魚介類全般のうち鮮度がよい物を指す言葉です。

冷蔵技術が発達する以前までは海や川など水揚げ地に近い地域以外では新鮮な魚介類を食べることがほとんどできませんでした。

運ばれてくるのは干物や塩漬けなど保存性を高める加工がされた「乾物」が中心で、加工されていない生の魚は特に珍重されていました。

そのような乾物ではないとれたままの状態の魚介類が「鮮魚」です。

現在では「鮮魚」といえば「生の魚介類」を指します。

必ずしも生食できるものばかりではありませんが、水揚げされたそのままの状態で店頭に並べられ販売される魚介類はすべて「鮮魚」に含まれます。

「鮮魚」の使い方

・鮮魚店で働く。

・鮮魚店には朝に水揚げされたばかりの新鮮な魚が並んでいる。

・食べやすいように鮮魚を三枚におろす。

・居酒屋に鮮魚を納入する。

「活魚」と「鮮魚」の違い

「活魚」「鮮魚」の違いは「生きているかどうか」です。

「活魚」は調理場や販売店に届けられた段階で生きている魚介類を指します。

「鮮魚」は新鮮ではあるもののすでにしめられているものを指します。

料理屋の生け簀にいる魚は「活魚」ですが、生け簀から出され調理場でしめられた時点で「鮮魚」に変わります。

まとめ

「活魚」「鮮魚」は似て非なる言葉です。

魚屋の看板を見ても「鮮魚店」はたくさんありますが「活魚店」はほとんどありません。

それぞれの違いを正しく知っておきましょう。

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