「準ずる」とは?
「準ずる」の意味は以下の3つです。
「以前からある基準や標準にのっとること」の意味
最初に一つの基準や標準があり、とあるものごとがそれにのっとり進められていくことを言います。
先に同じ様な前例があり、今回のことについても同じと見なして扱われるのです。
例えば学校で「学校行事の日の服装は記念式典の時の服装に準じる」となっていれば、制服でなければならず、ネクタイやスカーフなども着用義務がるということです。
但し固い言葉であり、日常会話ではなくビジネス文書や公的なスピーチ、更には法律文書などで使われることがほとんどです。
「他にある基準や標準に従って扱われること」の意味
そのものごとについて、他にある基準や標準に従って扱うことを言います。
上記の「以前にあった基準や標準にのっとること」の意味とよく似ていますが、こちらは「全く同じではなく、同じ様な基準として扱われる」という点が違います。
例えば「制服に準じた服装」と言う場合、制服ではなくそれと同じ様なデザインや色ということになります。
「正式なものと同じ扱いをすること」の意味
社内ルールが多様化してきて例外や判断に困るケースが出てきた時に、正規のものと同じ扱いをすることを言います。
例えば最近では企業では様々な雇用形態の人達が働いています。
「アルバイト・パート」だけではなく「派遣社員・契約社員・期間雇用社員」など契約時に細かく分かれます。
正社員ではないのですが、中には正社員と同じ責任のある仕事を任されたり、残業や出張などがある従業員もいます。
その様な非正規の雇用に対して「正社員に準ずる」として、正社員と同じ扱いにする時などに使われます。
こちらも規則や法律で使われる言葉です。
「準じる」とは?
「準じる」の意味には「以前からある基準や標準にのっとること」「他にある基準や標準に従って扱われること」と「正式なものと同じ扱いをすること」の3つの意味がありますが、全て「準ずる」と同じ意味となります。
つまり、「準じる」の意味は「準ずる」の意味に「準じる」と言うことになるのです。
「準ずる」と「準じる」の違い・意味は同じ?
上記で紹介した通り、「準ずる」と「準じる」は同じ意味で使われます。
これは、最初は「準ずる」だったのが江戸時代に段々と変化して「準じる」になったからです。
同じ様な言葉に「生じる・生ずる」「応じる・応ずる」などがありますが、どちらを使っても間違いではありません。
但し、元々は「準ずる」ですので、文章にしたり固いスピーチをする時にはこちらを使うのがおすすめです。
「準じる」と「準ずる」の活用の仕方の違い
「準じる」は動詞の上一段活用で、「準じない・準じます・準じる・準じるとき・準じれば・準じろ」です。
「準ずる」は動詞のサ行変格活用で、「準じない・準じます・準ずる・準ずるとき・準ずれば・準じろ」です。
上記から分かる様に、「未然形・連用形・命令形」は同じになります。
つまり、活用だけではどちらか分からないこともあるのです。
「準じる」と「準ずる」の英語
「準じる」と「準ずる」の英語訳は同じになります。
“This issue should be conformed to the internal rules.”
「このケースは社内ルールに準じるべきだ」になります。
“conform to”は「準じる」の英訳ですが、実際にはシーンベ手酢に様々な表現があります。
「準じる」と「準用する」の違い
「準じる」は「とある規則にのっとり扱うこと」です。
「準用する」は「とある規則を元に改定を加えて新しく機能させること」です。
「その基準が今後も運用されるのかどうか」という違いがあります。
「準じる」の言い換えや類語
「準じる」の類語は「倣う(ならう)」になります。
意味は「あるものごとを手本にして同じ様にすすめていくこと」です。