この記事では、「独習」と「独学」の違いを分かりやすく説明していきます。
「独習」とは?
「独習」【どくしゅう】とは、指導者の教えを受けずに技術を自分で学ぶことです。
類義語に「独修」【どくしゅう】があります。
「独修」は指導者の教えを受けずに技術を習得することで、「独習」とほぼ同じ意味合いで使われます。
「独」はひとりだけ、相手がいないことを意味し「習」は繰り返し学ぶことを意味する漢字です。
「独」と「習」が組み合わされることで、ひとりで学習する状況が表されます。
「独習」はなんらかの技術を習得するための勉強や練習を指すことが多く、たとえば、楽器の演奏、芸術、語学などを学ぶ状況が例に挙げられます。
「自習」【じしゅう】も「独習」に近い言葉です。
「自習」は、個人で教材を使って勉強すること、あるいは、先生が一時的に席を外した部屋で生徒が勉強している状況を指します。
「独習」も同じニュアンスを持っているのですが、どちらかといえば、指導を受けず自発的に練習・勉強する状況が「独習」に近いです。
「独学」とは?
「独学」【どくがく】は、指導者の教えを受けて学ぶべき知識を、指導を受けず自力で学び習得することです。
漢字の「独」はひとりだけ、「学」は学習するという意味を持ち、「独学」は指導を受けずひとりで学習する状況を表します。
「独学」で学ぶ分野は主に学問を指しています。
通常、学問は学校や塾などの教育機関に通い指導者のもとで学ぶものです。
対して「独学」は教育機関を利用せず、専門書を読む、自己流の学習法を開発する、などの形で知識をきわめ、指導者のもとで学んだ人と変わらないまでに達することを表します。
また、学問以外にも楽器の演奏、スポーツ、プログラミング、職業に必要な知識など、技術を身につけるには専門家の指導が必要な分野を自力で習得することも指します。
「独習」と「独学」の違い
「独習」と「独学」の違いを、分かりやすく解説します。
両者は指導を受けず自分の力で学ぶさまを表し、それは「自習」と異なり、教育を受ける立場にない人が自発的に学ぶことを指します。
この二つはほぼ同じ意味を持ちますが「独習」はあまり使われない言葉なので「独学」を用いるのが自然でしょう。
ニュアンスは微妙に違います。
「独習」は主に学問以外の技術を練習・勉強すること、「独学」は主に学問を勉強・習得することを指しています。
実際には、学問以外の分野を「独習」することが「独学」と呼ばれることも少なくありません。
ただし「独学」は、指導なしには習得が難しい専門知識の勉強を指すことも多く、その際は「独習」に言い換えると違和感が生じます。
まとめ
「独習」と「独学」は共に、ひとりで何か学ぶことを意味している言葉です。
ほぼ同じ意味を持ち「独習」はあまり使われていません。
通常は「独学」を使って問題ありませんが、両者の微妙な違いを突きつめ、必要があれば使い分けをしてもよいでしょう。