「理性」と「克己心」と「自制心」の違いとは?英語の違いも分かりやすく解説

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「理性」の意味とは?

「理性」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。

「理性」には、「道理や善悪などにより、物事を判断する時の心の様子」という意味があります。

また「論理的に思考する能力」「理性」と言うこともあります。

「理性」の反対の意味を持つ言葉に、「本能的」という言葉がありますが、「理性」「本能」に惑わされず、制御する冷静な面があります。

どのような時でも、論理的考え、道理や善悪を基準に判断できる人は「理性がある人」と呼ばれます。

「克己心」の意味とは?

「克己心」という言葉を知っているでしょうか。

「克己心」「こっきしん」と読みます。

「克己心」には「欲望を抑制する意思」という意味があります。

例えば、朝早く目が覚めたけれど、まだ眠い時、「睡眠欲」に負けてしまう人は二度寝をしてしまうでしょう。

しかし「克己心」を働かせれば、寝たいという欲望を制御し、布団から出られます。

このように「克己心」には「欲望を抑制する意思」という意味があります。

「自制心」の意味とは?

続いて「自制心」という言葉の意味を見て行きましょう。

「自制心」には、「自分の感情や欲望を、抑制する心」という意味があります。

先ほど登場した「克己心」ととてもよく似ている言葉です。

例えば誰かのことが好きになった時、好きな気持ちが暴走してしまい、好きな人の家を訪ねてしまったら、相手は驚いて嫌な思いをするかもしれません。

そこで暴走しそうな気持ちを抑制する心を働かせる時に、「自制心」が働きます。

このように「自制心」には「自分の感情や欲望を、抑制する心」という意味があります。

「理性」と「克己心」の違い

「理性」「克己心」という言葉には、どのような意味の違いがあるでしょうか。

「理性」という言葉には、論理的に考える、道理や善悪で物事を判断するという意味があります。

そのため、自分の意思や欲望はいったん置いて、冷静に考える印象があります。

一方、克己心は、何かとやる気が出ない時、楽をしたいという欲望などをはねのけて、やるべきことをやるというイメージがあります。

例えば「眠い」時、「起きた方が、体にいいし、スケジュールをこなせる」と冷静に判断して起きる時に働いているのが「理性」で、「眠いけど、眠さに負けずに起きるぞ!」と気力を奮い立たせるのが「克己心」と言えます。

「理性」と「自制心」の違い

続いて「理性」「自制心」の違いについて見て行きましょう。

先ほどの「眠い状況」を例にとってみましょう。

起きた時のメリットを冷静に考え、「起きる方が何か徳だ」と判断した時に働いている心が「理性」です。

一方で、「眠るという睡眠欲を鎮めよう」と努力して、結果的に起きる時に働く心の動きが「自制心」と言えるでしょう。

「克己心」と「自制心」の違い

「克己心」「自制心」の違いについて見て行きましょう。

例えば好きな人ができた時に、「まるで告白できる気がしないが、ありったけの勇気を振り絞り、告白しよう」と考えるのが「克己心」で、「すぐにでも告白したい気持ちを抑制し、最上のタイミングで告白しよう」と考えるのが「自制心」と言えます。

結果的に同じタイミングで告白することになったとしても、その過程はまるで違うことになります。

「理性」「克己心」「自制心」の英語

最後に「理性」「克己心」「自制心」を、英語に直した時の言葉を紹介します。

「理性」は、“reason”(リーズン)という英語になります。

「克己心」“spirit of self‐denial”(スプリットオブセルフディナイアル)という英語になります。

そして「自制心」は、“self-command”(セルフコマンド)という英語になります。

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