「理解が乏しい」とは?意味や使い方を解説

意味と使い方

「理解が乏しい」について

この「理解が乏しい」は、2つの意味で使える表現です。

そして、使われている文脈から、どちらの意味なのか判断できます。

「理解が乏しい」の意味とは

「理解が乏しい」は、まず、「それほどよく分かっていない」という意味で使われます。

全く分かっていないという訳ではなく、何かに対してこの「理解が乏しい」と使うと、それについて「(全く分からない訳ではないが)決して詳しくはない」という意味だと解釈してください。

例として、「私はその件に理解が乏しいので」という文章だと、「私はその件は詳しく知らない(分かっていない)ので」となります。

そして、「(〜に対しての)理解が深まっていない」という意味でも使うことができます。

それほど異なる意味ではありませんが、こちらの使い方も是非覚えておいてください。

「理解が乏しい」の言葉の使い方

「理解が乏しい」は、上記の通り、多少意味の違う2通りの使い方ができる言葉です。

自分で使う場合には、当然それを分かった上なので問題ありませんが、誰かに使われた時には、この言葉の前後の(特に前部分の)文脈から、どちらなのか解釈しないといけません。

ですが、それほど違う意味でもないので、「詳しく知らない」とだけ覚えておけば、どう使われていても解釈に困ることはないでしょう(全てのケースでこちらの意味だけで解釈しても、実質的な意味は通ります)。

「理解が乏しい」を使った例文

「理解が乏しい」を使った例文です。

全体を読むと、どちらの意味で使われているのかすぐに分かるでしょう。

「理解が乏しい」の例文1

「私は物理の分野に理解が乏しいので、説明を聞いても今ひとつ分からなかった」

この使い方では、「詳しくないので」と置き換えることができます。

このように、自分がそうだと使う場合には、謙譲的な使い方になると覚えておきましょう。

「理解が乏しい」の例文2

「さすが彼も、これについては理解が乏しいようだ」

人に対して使う時には、下手をすると陰口に聞こえてしまう為、充分に注意が必要です。

この例文も、決してその彼本人に聞かれてはいけません。

その為、この言葉を使うより、「あまり詳しくないようだ」などと言い換えた方がいいかも知れません。

「理解が乏しい」の例文3

「日本は、まだまだLGBTに対する理解が乏しいと言わざるを得ない」

「理解が深まっていない」と置き換えられる方の意味で使っています。

「皆がよく分かっていない」とも置き換えられるので、もう1つの意味とそう違う解釈になっている訳でもありません。

「理解が乏しい」の英語と解釈

「理解が乏しい」を英語で表現すると、“have little understanding”になります。

この後に“of 〜”として「〜」に対して理解が乏しいとなります。

“little”とあるように、全く知らない訳ではなく、少しは分かっているという意味が、この英語表現からも分かるでしょう。

「理解が深まっていない」という意味の場合は、“not deep understanding”としてください。

先の表現でもそう解釈できなくもありませんが、こちらの方が直訳的にも向いています。

「理解が乏しい」の類語や類義表現

「理解が乏しい」と似た意味で使える言葉や表現です。

多少意味が違うので、場面に応じて使い分けてください。

「図りかねる」(はかりかねる)

「全く分からない」という意味の言葉です。

「彼の真意は図りかねる」と使うと、そのまま「彼の真意は全く分からない」という意味になります。

よって、多少は分かっているという意味の「理解が乏しい」とは、少々使い方が異なります。

「把握できない」(はあくできない)

この「把握できない」という表現は、「はっきりと分からない」という意味で使います。

「多少は分かっている」というニュアンスを含んでいるので、上の「図りかねる」より「理解が乏しい」に近いと考えていいでしょう。

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