この記事では、「甘味」と「水菓子」の違いを分かりやすく説明していきます。
「甘味」とは?
「甘味」【あまみ】とは、食事の料理とは別に食べる甘い食べ物のことです。
主に和菓子を指します。
「甘味」は、味覚のひとつ「甘味」【かんみ】を示す用語でもあり、糖分による甘い味、あるいは糖分が入った甘い味の食べ物を表しています。
甘い食べ物という意味で用いる場合は、ようかん、みつ豆、団子など甘い和菓子を指すことが一般的です。
洋菓子は「甘味」とは言わず「デザート」「スイーツ」と呼ばれます。
また、甘い和菓子を提供している飲食店は「甘味処」【あまみどころ】と言います。
なお「甘味」「甘味処」を「かんみ」「かんみどころ」と呼んでも間違いではありません。
「水菓子」とは?
「水菓子」【みずがし】は果物の別の呼び方です。
冷たくてみずみずしい和菓子を指すこともあります。
昔は、正式な料理以外の間食は「菓子」「くだもの」とひとまとめにして呼ばれていました。
しかし江戸時代の頃から、現在の「お菓子」にあたる甘い食べ物を「菓子」と呼び、くだもの(フルーツ)は「果物」と呼び分けるようになりました。
その頃から、果物は「菓子」ではなく「水菓子」とも呼ばれるようになったのです。
また、調理用語として使われる「水菓子」は、みずみずしくて冷たい和菓子を指します。
そのため「水菓子」とは果物のことではなく、水ようかんやわらび餅などのみずみずしい和菓子を指すのだと思っている人も多く存在します。
もちろん、これらの和菓子を「水菓子」と呼ぶことも間違いではありません。
現代は果物を「水菓子」と呼ぶ機会がなくなったこともあり、フルーツは「果物」と、和菓子は「水菓子」と呼ぶほうが意味は通じやすくなっています。
「甘味」と「水菓子」の違い
「甘味」と「水菓子」の違いを、分かりやすく解説します。
「甘味」は甘い間食のことであり、一般に和菓子を指します。
ぷるぷるした冷たい和菓子が「水菓子」だと思っている人も多いのですが、狭義には「水菓子」は果物を指しています。
ただし「水菓子」は「和食の献立に出てくる果物」と「みずみずしくて冷たい和菓子」の2通りの使われ方がなされているため、水ようかんやわらび餅などの和菓子を「水菓子」と呼ぶことも間違いにはなりません。
日本料理店で懐石の品書きに「水菓子」とあれば、デザートに果物が出てくるということです。
そして、それ以外の場面に出てくる「水菓子」は、果物または和菓子のどちらかを指していることになります。
また、水ようかんなどの「水菓子」も和菓子なので、同時に「甘味」と呼ぶことができます。
まとめ
「水菓子」は、ぷるぷるした水っぽい和菓のことだと思われがちですが、本来は果物を指す言葉です。
ただし、それを「水菓子」「甘味」と呼ぶこともできます。
果物を「水菓子」と呼ぶ機会は少なくなりましたが、和食の品書きでは目にするので、是非覚えておくとよいでしょう。