「産を破る」とは?意味や使い方、例文など分かりやすく解釈

「産を破る」とは?意味と使い方

この記事では、「産を破る」の意味を分かりやすく説明していきます。

よく分からない言葉を、正しく理解していきましょう。

「産を破る」とは?意味

「産を破る」とは、破産してしまうこと。

財産をすべて失ってしまう様子をあらわしています。

「産まれる」という言葉が入っているので、お産にまつわる用語に思えてしまいますが、経営破綻や自己破産に近い意味合いがあるので覚えておきましょう。

「産を破る」「産」「破る」の言葉が組み合わさっています。

「産」「財産」の省略形です。

また「破る」には「打ち壊す・たたき壊す」という訳があります。

そのため私財を投げうって、すっからかんになる様子が「産を破る」につながっていきます。

無一文になってしまうこと、ギャンブルで全てのお金を使い果たしてしまう様子が「産を破る」です。


「産を破る」の概要

「産を破る」とは福沢諭吉の書物に出てくる言葉です。

福沢諭吉の書いたエッセイの中でも、とくに評価が高いのが『福翁百話』です。

この本の中には「人はなぜ学ぶのか、何のために生きるのか」について、分かりやすく語られています。

その中に「産を破って、家をなさず」という一文があります。

定職に就かずフラフラ過ごしている人をやじる言葉ですが、福沢諭吉の愛を感じる一節になっています。

福沢諭吉によると、もっとも尊い生き方は「しあわせな家庭をつくる」こと。

そのためには誘惑に打ち勝って、清く正しい人生を送ることが大切だと述べています。

人としてあってはいけない姿が「産を破る」です。


「産を破る」の言葉の使い方や使われ方

「産を破る」は、このように使っています。

・『ラスベガスのカジノでボロ負けして、産を破ってしまった』
・『産を破ることのないように、質素倹約に勤しんでいる』
・『景気が悪くなったら、多くの国民が産を破るだろう』
「産を破る」とは、財産をすべて失ってしまうこと。

そのため賭博をしているとき、節約を心がけるシーンで使います。

お金にまつわる場、人生の教訓を語る場で用いられています。

「産を破る」の類語や言いかえ

「産を破る」の言いかえには、次のような言葉があります。

・経営破綻する
・財を失う
・破産する
・貪小失大
・小利大損
いずれも、お金が無くなることです。

また「貪小失大(とんしょうしつだい)」とは目先の利益に追われて、手元のお金が無くなること。

損をしてしまう様子です。

「小利大損(しょうりだいそん)」も、大きな損益をあらわす四字熟語になります。

まとめ

「産を破る」の意味と使い方を、詳しく見ていきました。

「産を破る」とは、財産を一気に失ってしまうこと。

福沢諭吉の書物から、生まれた言葉です。

地に足のついた生き方をするためには「散財しないことが大切」だと述べた文章に由来しています。

幸せな人生をつくるためには、お金と上手く付き合うことも大切です。

人生に失敗しないための名言が「産を破る」になります。

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