我々の生活には数多くの物で溢れています。
人が作ったものや自然から採れたものなどさまざまなもので囲まれています。
そんな物が作られたり、採取されるという意味を表す言葉というのは多く存在していますが、日常生活でよく聞く代表的なのは『産出』と『生産』という言葉ではないでしょうか。
同じ『産』という言葉を使いながらも微妙なニュアンスの違いがありますが、正確なところはどの様なものかを今回は見て行きたいと思います。
この記事では「産出」と「生産」の違いを分かりやすく説明していきます。
「産出」とは
この単語の意味は『何かしらを生産したりとれたりすること』という意味です。
これはどういうことでしょうか。
実はとても便利な言葉で何かを作ったりしたときだけでなく、何かを採取したりするときにも使えます。
例えば、製造業では機械製品などを『産出』します。
また、石油などが採取される国を『石油産出国』と呼んだりしているのをニュースで見かける方も多いのではないでしょうか。
「生産」とは
一方この『生産』は『物資などを作り出すこと』という意味になります。
先ほどにもありました、何かの製造製品を『生産』したり、野菜や穀物などを『生産』するという表現もできます。
何かを人の手を加えて新しいものを作り出すというイメージを持って頂ければ間違いないのがこの『生産』です。
「産出」と「生産」の違い
この二つは『ものなどを作り出すか採取する』なのか『ものなどを作り出す』という理解で違いを分けることができます。
どちらかと言うと『産出』は何か自然発生しているものを採取するという意味が強い言葉です。
反対に『生産』は手を加えるという意味が強い単語になっています。
「産出」の例文
・『この地方は質の高い天然ガスを産出することで世界中に広く知られている。』
・『A市にある古い地層から大型の恐竜の化石が多く産出された。』
・『サウジアラビアは世界でも有数の石油産出国としての地位を確立している。』
「生産」の例文
・『マーケティングが功を奏し、今月の製品Aの生産は前年同月と比べてとても好調である。』
・『わが社の主力製品Aは主力工場のあるベトナムで生産を行っている」 ・『中国は今では世界有数の工業製品の生産を行う工場としての役割だけでなく、魅力的なマーケットでもある。』
まとめ
如何でしたでしょうか。
非常に似ている漢字を使っており、意味も似ていたのが今回の『産出』と『生産』でした。
かなり混同して使われており、『産出』は作る場合と採取する場合両方で使われていますが、どちらかというと後者が主な使われ方であるのに対して、『生産』ははっきりと作られたものに対して使用する単語であることがお分かり頂けたのではないでしょうか。
この様に日本語には同じ漢字を使い、意味も非常に似た単語が数多く存在していますので、是非気を付けて意味を理解する様にして下さい。