「畢竟」とは?意味や使い方を解説

意味と使い方

「畢竟」

「畢竟」は、難しい漢字が使われており、読める人は少ないといわれている言葉ですが、「ひっきょう」と読みます。

書き言葉として使われていることが多く、会話で聞くことはほとんどないでしょう。

日常会話でもビジネス会話でも、もしこの言葉を聞く機会があれば、それは大変に稀なケースといってよいでしょう。

又、「ひっきょう」と聞いて、この漢字が頭に浮かぶ人は、余程漢字を勉強している人ではないでしょうか。

「畢竟」の意味

「畢竟」には、「結局」「要するに」「つまるところ」といった意味があります。

サンスクリット語の“atyanta”を訳した言葉で、「畢竟」「畢」「竟」も終わるという意味を持ち、仏教の言葉では「最終」「究極」といった意味を表しています。

紆余曲折を経ても、最後には1つの結論に辿り着くという様子を表す言葉です。

「畢竟」の言葉の使い方

「畢竟」という言葉は、主に書き言葉として使われています。

「要するにそういうことです」という意味では、「畢竟するにそういうことです」などと使われ、「結局は何も出来ない」という意味では、「畢竟は何も出来ない」というように使います。

「畢竟」を使った例文・短文(解釈)

「畢竟」の意味や使い方について解説してきましたが、ここでは「畢竟」を使った例文をご紹介しましょう。

「畢竟」の例文1

「開口一番あれこれ言い訳を並べているが、畢竟は寝過ごして電車に間に合わなかったということですね」

この文章は、「あれこれ言い訳を並べているが、要は、寝過ごして電車に間に合わなかったということですね」という意味になります。

寝坊をして遅刻をした時には、必死でその言い訳をしてしまうものですが、言い訳をする前に、寝坊したと素直に告白し、謝ることが最善の策である場合も多々あります。

「畢竟」の例文2

「畢竟するに、資金がなくてもやる気があれば、新しいことは始められる、ということなのです」

この文章は、「要するに、資金がなくてもやる気があれば、新しいことは始められる、ということなのです」という意味になります。

新しいことを始めるのはなかなか難しいもので、ついつい資金がないからやらない、などと考えてしまうものです。

しかし、本当にやりたいと思うのであれば、方法はいくらでも見つけることはできるでしょう。

「畢竟」の例文3

「色々な店で様々なジャンルの料理を食べてきましたが、畢竟は、母親の味が一番しっくりくるという結論に達しました」

この文章は、「色々な店で様々なジャンルの料理を食べてきましたが、結局、母親の味が一番しっくりくるという結論に達しました」という意味になります。

母親の手料理の味が一番味しいと思う、という人は多いものです。

幼いころから馴染みのある味が、いちばんしっくりくるということなのでしょう。

結婚した相手から、味噌汁の味付けが好みではない、と文句を言われる女性もいるという話を聞いたことがあるのではないでしょうか。

「畢竟」の例文4

「今後の販売戦略について議論を重ねてきましたが、畢竟は、需要を掘り起こせなければ、商品は売れないということです」

この文章は、「今後の販売戦略について議論を重ねてきましたが、つまるところ、需要を掘り起こせなければ、商品は売れないということです」という意味になります。

長い時間を会議に費やしているのに、的外れな議論ばかりで、不毛な時間を費やしてしまった、と後から気づくこともあるものです。

当事者ばかりで議論をすると、いくら議論を重ねても、根本的な問題に気が付けないケースがあります。

そんな時に、部外者から的確な指摘をされた、という経験がある人も少なくないでしょう。

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