「短気は損気」
「短気は損気」は「たんきはそんき」と読みます。
非常にリズムの良い諺で、日常生活によく使われています。
「短気は損気」の意味
「短気は損気」の意味は、「すぐに腹を立てたり怒ったりすると、最終的に自分の損になってしまう」ということです。
根気がなくすぐにイライラしたりものや人に当たってしまう様な性格は、仕事の効率を低下させたり周囲の人間関係に悪い影響を及ぼしたりします。
怒ることでお互いがストレスとなり、精神的にも良い影響を与えません。
その場の感情で怒ったりせずに、冷静に判断してから行動をした方が良い結果に繋がるという意味で使われます。
「短気は損気」の言葉の使い方
「短気は損気」が使われるのは以下の様なシーンです。
イライラしている時に
自分や他人を問わず、ものごとがうまく行かなくてイライラしている時に「短気は損気」を使います。
イライラしながら行動するとミスや事故が起こり易いことから、気持ちを落ち着かせる為の戒めの言葉になるのです。
怒る前の段階で使うことで抑止力になるというメリットがあります。
焦っている時に
急いでいる時にはつい確認を怠ってしまい、こちらもミスや事故に繋がり易くなります。
普段慣れていることでもついうっかりミスが起きてしまう可能性があるので、慎重さを忘れない様にする為に「短気は損気」と使われます。
自分では分っていないことが多いので、周囲の人から声をかけてあげると効果的です。
「短気は損気」を使った例文・短文(解釈)
「短気は損気」を使った例文と解釈を紹介します。
「短気は損気」の例文1
「短気は損気だから、ここは一度冷静になってから話し合おう」
相手に対してイラついたり怒ったりすることがあった時の言葉です。
怒りに任せて怒鳴るのは簡単ですが、その結果周囲の人を巻き込んで嫌な雰囲気になってしまうことは確実です。
その様な時には一度落ち着いて冷静になってから話し合った方が良いでしょう。
「短気は損気」の例文2
「彼は急いでいるからと車線変更をやり過ぎて事故を起こした、短気は損気だな」
車の運転は急いでいる時ほど慎重になるべきです。
少しでも早く到着したくて車線変更を繰り返した結果、事故を起こしてしまい損をした人のことです。
「短気は損気」の例文3
「また彼女とケンカ別れしたのか、短気は損気だな」
いつも恋人とケンカをした末に破局している人に向けた言葉です。
ついカッとなる性格で怒った挙句「別れよう」と言ってしまう人であることを表しています。
「短気は損気」の例文4
「接客業は短気は損気だと思わないと失敗する」
接客業は自分の感情に流されて仕事をしていると、お客に不快な思いをさせたりクレームが来たりします。
お客さんにイラッとしても我慢して笑顔で応対してこそプロフェッショナルだということを表しています。
「短気は損気」の由来・語源
「短気は損気」の「短気」は、「その場で考えずに感情に任せた気持ち」「我慢できない気持ち」という意味があります。
「損気」の「損」は「利益を失うこと」という意味ですが、言葉のテンポを良くする為に「短気」に合わせて「損気」と表現しているので、「気」という言葉に意味はありません。
「短気は損気」の由来は、江戸時代の浄瑠璃作家である近松門左衛門の作品の中に登場する「短気は損気の忠兵衛」という人物から来ています。
「短気は損気」の類語と解釈
「短気は損気」の類語として「急がば回れ」があります。
意味は、「急いでいる時程、想定外のことが起きる可能性がある近道よりは、遠くても確実にゴールに行ける回り道を選んだ方が賢い」ということです。
「短気は損気」の様に「怒らずに冷静になった方が得である」という感情的な意味はありません。