この記事では、「種々」と「諸々」の違いを分かりやすく説明していきます。
「種々」とは?
「種々」は、「しゅじゅ」と読みます。
この読み方以外の「しゅしゅ」も「くさぐさ」も間違いではありません。
種類がたくさんあることを意味し、いろいろ、様々、多様な種類、となります。
同じような意味を持つ言葉はたくさんありますが、特に「種々」は、「種類」の「種」。
つまり、「たね」という漢字を用いていることから、品目が複数あることやものごとがいろいろある、といった際に用いられる言葉となります。
同義語には、「数々」や「多種多様」、「千差万別」、「各種」、「多彩」、「バラエティー」などがあります。
「種々」の使い方
品目が複数ある場合や種類が多数ある場合に用いられる「種々」。
そのため、「種々の方法」や「種々の理由」、「種々の手続き」、「種々の意見」、「種々な説」、「種々さまざま」などとなります。
「諸々」とは?
「諸々」は、「もろもろ」と読みます。
意味は、多くのもの、さまざまなもの、多くの人となり、それぞれに異なったたくさんのものや人を表す言葉となります。
なにかの事情について、出来事について、問題や意見などについて、伝える際に用いられる言葉で、正式な場面でも用いることができる言葉となります。
同じような意味を持つ言葉には、「各種」、「色々な」、「多彩」、「様々」、「多種多様な」などがあります。
「諸々」の使い方
敬語として、ビジネスなどでも問題なく用いることができる「諸々」。
使い方としては、「その他諸々」や「諸々の理由」、「諸々のご対応」、「諸々のご準備」、「諸々の件」などとなります。
「種々」と「諸々」の違い
どちらも、ビジネスなどで用いることができ、同じような意味を持つ言葉となる「種々」と「諸々」。
その中でも、「種々」には数多くの種類の中からといった意味が強く、「諸々」には、多くのものや人、様々なもの、といった意味が強く、それらに適し使い分けを行うものとなります。
また、「諸々」の場合は、ものごとを明確にしたくない場合、特定したくない場合にも用いることができるといった違いがあります。
「種々」の例文
・『暑い日は、夏の種々の野菜を取り入れた料理で栄養補給したいと思います。』
・『大変申し訳ございません。種々の事情により、このような事態となってしまいました。』
・『お待たせ致しました。種々の確認が完了致しました。』
・『この度は種々のご配慮を頂き、誠にありがとうございました。』
「諸々」の例文
・『この度は、諸々のご配慮、誠にありがとうございました。』
・『諸々の事情を踏まえ、ご配慮頂けたらと思います。』
・『その他諸々、よろしくお願いいたします。』
・『諸々のアドバイスを頂き、本当に助かりました。』
まとめ
以上が「種々」と「諸々」の違いです。
どちらも、「色々」や「様々」などとは違い、ビジネスでも用いることができる共通点がある言葉となります。