「粗略」と「粗野」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「粗略」と「粗野」の違い違い

この記事では、「粗略」「粗野」の違いを分かりやすく説明していきます。

「粗略」とは?

物事の扱い方などが、細かいところにまで気を配っていないこと、またそのさまです。

ぞんざい、いい加減に物事を扱うということもできます。

「粗」は、あらい、おおざっぱ、「略」は、はぶく、簡単にするという意味を持つ漢字です。

物事を扱うときに何かを省いて簡単にすると、粗っぽいくなったり、いい加減になったりしてしまいがちです。

将棋を愛する人は、将棋盤や駒などの道具を丁寧に扱います。

決して投げたりはしません。

よい状態を保つために、手を洗ってから触ったり、使用後には柔らかい布で拭いたりします。

これは「粗略」ではありません。

たとえば、駒を投げる、乱暴に将棋盤を置く、直射日光が当たる場所に平気で保管する、汚れた手で触るなどは、細かなところにまで気を配っているとはいえません。

このような扱い方が「粗略」が意味するものです。


「粗略」の使い方

扱い方が丁寧でないさまを指して使用する言葉です。


「粗野」とは?

言葉遣いや行動が下品であらあらしく、優雅さ、高尚さがないさまです。

たとえば、道端に座り込んで飲酒をする、大声でわめくなどは、洗練されたものとはいえないでしょう。

「粗野」は下品であり、洗練さがない言葉や行動を意味している言葉です。

何を下品と感じるか、何を洗練されたものと感じるかは人それぞれです。

道端に座って飲酒をしている人を見て、下品だと感じる人がいるかもしれませんが、やっている本人はそう感じていないことも考えられます。

お寿司を一貫大口を開けて食べることを下品だと感じる人もいれば、そのように食べるのは普通だと考えている人もいます。

同じ行動でも「粗野」だと思う人もいれば、そうでない人もいるのです。

「粗野」の使い方

言葉遣いや行動が下品であらあらしいさまを指して使用する言葉です。

同じ言葉遣い、行動でも、下品だと感じる人もいれば、そうでない人もいます。

自分自身が下品だと感じるようなら、この言葉を使用することができます。

「粗略」と「粗野」の違い

どちらの言葉にも、あらい、おおざっぱという意味を持つ漢字である「粗」が使用されています。

漢字の意味が示すように、粗いという意味合いのある言葉です。

しかし、何が粗いのかという点に違いがあります。

前者の言葉は、扱い方が粗いことを意味しています。

後者の言葉は、言葉や行動が粗いことを意味しています。

「粗略」の例文

・『粗略に扱わないでください』

・『ある問題を粗略にする』

・『粗略だと思われても仕方がない』

「粗野」の例文

・『粗野であるという印象を受けた』

・『粗野だけど本当はいい人です』

・『粗野な一面がある』

まとめ

どちらの言葉も「粗」という漢字を使用しており、粗いという意味合いを持っています。

しかし、何が粗いのかという点に違いがあり、一方は扱いが粗いこと、もう一方は言動が粗いことを意味しています。

違い
意味解説辞典