この記事では、「純水」と「精製水」の違いを分かりやすく説明していきます。
「純水」とは?
不純物を含まない、あるいはほとんど含まない水のことです。
水道水の中に含まれる不純物には、塩素、カルシウム、マグネシウムなどがあります。
これらを取り除いた、不純物を全く含まないもの、あるいはほとんど含まないものが「純水」です。
不純物を取り除く方法には、イオン交換樹脂や逆浸透膜などがあります。
イオン交換樹脂とは、合成樹脂の一種です。
この方法を用いるとイオンを除去することができます。
逆浸透膜とは、極小サイズの目をしたフィルターのことです。
カルシウムやマグネシウムなどだけでなく、ダイオキシンやウイルスなども取り除くことができます。
このようにして作られた「純水」は、半導体の製造、機械の洗浄、生物実験・化学実験、実験器具の洗浄、飲用などに用いられています。
「純水」の使い方
混ざりものを含まない、含んでいてもわずかな水のことを指して使用する言葉です。
「精製水」とは?
不純物を含まない、あるいはほとんど含まない純度の高い水のことです。
水道水の中には、塩素、カルシウム、マグネシウムなどが含まれています。
これらを何らかの方法で取り除いたものが「精製水」です。
この水は、化粧品の製造、コンタクトレンズの洗浄、器具の洗浄などに用いられています。
飲用には一般的には使用されません。
日本薬局方が定める「精製水」は、とくに「医療用精製水」といいます。
医療用のものは殺菌されることもあります。
殺菌にはUV照射などが用いられます。
「精製水」は容器に入ったものがドラッグストアなどで販売されています。
不純物をほとんど含まず、また殺菌されていることもありますが、開封後はできるだけすぐに使い切ってしまうことが望ましいです。
開封後には容器内部で雑菌が繁殖する可能性があります。
「精製水」の使い方
不純物を含まない、あるいはほとんど含まない水を指して使用をします。
「純水」と「精製水」の違い
「純水」は、不純物を含まないことに焦点を当てた言葉です。
塩素やカルシウムなど、水の中に含まれる混ざりものが取り除かれています。
「精製水」は、精製されたということに焦点を当てた言葉です。
また、日本薬局方に定められたものを指す場合もあります。
「純水」の例文
・『インターネットで純水を注文する』
・『純水を用いたペットボトル飲料』
・『純水で希釈してください』
・『純水を使って実験器具を洗浄する』
「精製水」の例文
・『精製水をドラッグストアで購入する』
・『この精製水は開封後1年も経っている』
・『精製水40ml、アルコール10ml、好みの精油5滴を混ぜてください』
・『精製水が特売になっていた』
まとめ
どちらも不純物をほとんど含まない水のことです。
「精製水」は日本薬局方が定めたものを指す場合があり、この点が「純水」が意味するものと異なります。