この記事では、「翻弄」と「もてあそぶ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「翻弄」とは?
「翻弄」には、自分が思うままにすること、といった意味があり、相手に対し自分の思い通りにする、振り回すといった意味があります。
そのため、「翻弄」には、相手本人の意思などは関係ありません。
また、悪い意味としては、手玉に取るといった意味も「翻弄」にはあります。
「翻弄」の使い方
自分の思い通りに相手を振り回すといった意味で使用される「翻弄」。
使い方としては、相手に「翻弄される」。
相手を「翻弄する」といった使い方となり、どちらかと言えば、「翻弄される」といった使い方が多くなります。
また、対象となるものは人だけではなく、「時代に翻弄される」、「運命に翻弄される」、「強風に翻弄される」、「言葉に翻弄される」などといった使い方もあります。
「もてあそぶ」とは?
「もてあそぶ」には、「翻弄」と同様に相手を自分の思い通りにする、振り回す、といった意味があり、思いのままにする、好き勝手に扱うといった意味があります。
それに加え、「もてあそぶ」の場合、手に持って遊ぶといった意味が加わり、手でものをあれこれといじる、遊ぶといった意味があります。
そのほか、慰めるための対象物を鑑賞するといった意味も持っています。
「もてあそぶ」の使い方
「もてあそぶ」は、意味によって使い方が異なり、手に持って遊ぶ意味の場合、「ペンをもてあそぶ」といった使い方となり、慰めるために鑑賞する場合は、「美術品をもてあそぶ」。
振り回すといった意味としては、「運命にもてあそばれる」、「もてあそぶような恋愛」などとなります。
「翻弄」と「もてあそぶ」の違い
「翻弄」と「もてあそぶ」の違いには、同じ、相手を自分の思い通りにする、振り回すといった意味があるうえで、「もてあそぶ」には、好き勝手にする、心の慰めにする、といった意味が加わる違いがあります。
「翻弄」の例文
・『私の欠点は、相手に翻弄されやすいところです。』
・『彼に翻弄されていることは自覚しているけれど、彼のことが好きなので別れられない。』
・『仕事と続けながら育児をしている私は、毎日、家事と仕事、そして、育児に翻弄されクタクタです。』
・『これ以上、私を翻弄することはやめてください。』
「もてあそぶ」の例文
・『私の友人は、自分が美しいことを生かし、多くの男性をもてあそんでいます。』
・『勉強に行き詰まると、ついつい、持っているペンをもてあそんでしまう悪い癖があります。』
・『平凡な人生を送っている私は、ドラマのように運命にもてあそばれてみても良いかと思うことがあります。』
・『女性をもてあそぶ男性は許せません。』
まとめ
以上のような違いがある「翻弄」と「もてあそぶ」。
同じような使い方も可能ですが、「もてあそぶ」にしかない意味もあるため、その点には注意してください。