「膠着」と「硬直」の違いとは?分かりやすく解釈

「膠着」と「硬直」の違い違い

この記事では、「膠着」「硬直」の違いを分かりやすく説明していきます。

「膠着」とは?

「膠着」には2つの意味があります。

一つは、ねばりつくことです。

ねばりつくようなものが、ある場所に接してしまうと、くっついて離れなくなることがあります。

食べた後のガムを道端にそのまま捨てると、それが道にべったり張り付いて取りにくくなってしまうようなものです。

そういったことから、しっかりくっついて離れないことという意味にもなります。

もう一つの意味は、ある状態が一つの状態にとどまって動かないことです。

また、ほとんど動きがないことです。

野球の試合のことで考えてみます。

野球の試合は、攻守9回ずつ行われます。

9回の裏まで、ずっと0対0だったとします。

大きな試合展開がありません。

このような状態を「試合が膠着状態だ」といいます。


「膠着」の使い方

スポーツの競技や政治に関して使われることが多いです。

競技の場合は、試合の状況に動きがない場合に使用されます。

政治の場合は、ある国とある国との関係がほとんど変わらない、話し合いが進まないといったことを指して使われることが多いです。


「硬直」とは?

「硬直」には3つの意味があります。

1つめは、不自然につっぱること、維持を張ることです。

ある学校では、時代にあわない古い校則を守り続けていました。

校則を変えた方がいいという意見があるにもかかわらずです。

この状態は維持を張っているとみることができます。

このことを「硬直化した校則」ということができます。

2つめは、筋肉が収縮し続けて、かたくなることです。

長時間同じ姿勢でいると、首か肩の筋肉が緊張をして、かたくなることがあります。

触ってかたいことがわかることもあるでしょう。

こういったとき「首筋が硬直する」などといったりします。

3つめは、うそがなく、真心をもって人に対するさまです。

「硬直」の使い方

不自然につっぱり、筋肉がかたくなる、という意味で使用されることが多いです。

前者の意味では、組織や規則などについて使われることが多いです。

後者の意味では、筋肉のことなので体に関して使われます。

「膠着」と「硬直」の違い

「こうちゃく」「こうちょく」と音が似ていますが、意味は違います。

「膠着」とは、くっついて離れないことや、ほとんど動きがないことです。

ある状態に固定しているようなことをいいます。

「硬直」とは、かたくなることです。

物事の状態などがかたく動かないことや、筋肉がかたくなることをいいます。

「膠着」の例文

・『膠着状態に動きがみられた』

・『膠着状態が続いている』

・『南北の関係は膠着しているようだ』

「硬直」の例文

・『体が硬直してしまった』

・『あまりに恐怖に硬直した』

・『首筋が硬直してつらい』

まとめ

音が似ている2つの言葉ですが意味は異なり、一方はほとんど動きがないこと、もう一方はかたくなることを意味しています。

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