人は苦しい立場に追い込まれた時にどのような対応をするでしょうか?沈着冷静に対処するか、あるいは慌てふためくのか?
どちらにして苦しいことには変わりはありません。
このような時に使われる言葉に「苦況」「苦境」がありますが、どのような意味を持っているのでしょうか。
そこでこの記事では、「苦況」と「苦境」の違いを分かりやすく説明していきます。
「苦況」とは?
「くきょう」と読む「苦況」は「苦しい状況」ということを指す言葉です。
「苦境」とは?
「苦境」も同じく「くきょう」と読むのですが、「 苦しい立場」、あるいは「苦しい境遇」「逆境」という意味を持っています。
「苦況」と「苦境」の違い
では、ここで「苦況」と「苦境」の違いを見ていきましょう。
「苦況」は「苦しい状況」ということを意味する言葉です。
「状況」いう意味合いが含まれていますが、この「状況」とは「その場のありさま」「あることの動きにおけるながめらその場の状態の様子」ということを言っています。
このことから、「苦況」は「今、苦しくもがかざるを得ない環境に置かれていること」を言っているのです。
一方の「苦境」とは「 苦しい立場」あるいは「苦しい境遇」「逆境」という意味を持っています これは「苦況」とは異なり、「その人が置かれている立場が苦しい」ということも意味しています。
「苦況」のように一時的な苦しい状態であると同時に「立場」ないしは「その人を取り巻く関係全てが苦しいこと」を言っているのです。
「苦況」の例文
ここで「苦況」の例文を見てみることにしましょう。
・『彼は苦況に立たされて全く身動きが取れない状態なんだ。あれではもう負けるしかないだろうな』
・『あいつはあんな苦況の中でも、全く動じることがないな。本当にすごい奴だよ。大したものだ』
上記の例文を見ていると、苦しい状況になっていることが理解できますが、このような時こそ冷静に対処する必要があるのです。
「苦境」の例文
「苦境」の例文では、どのような文が挙げられるでしょうか?
・『かなり苦境を強いられるな。これじゃらちがあかない。どうやって切り抜けようか? 』
・『この苦境をはたして乗り越えることができるだろうか?もはや諦めるしかないか』
苦しい境遇になっていることで、身動きが取れない状況になっています。
このような境遇でも決して諦めないことが重要です。
まとめ
ここまで「苦況」と「苦境」の意味や違いについて説明してきました。
この2つの言葉は「苦しい」という共通したニュアンスがあります。
その上で「苦しい状況」なのか「苦しい立場・境遇」という微妙に解釈が異なる点がありました。
それでも苦しい状態になっていることは事実。
このような状態から抜け出すためにも焦らず冷静に対処することが必要です。
ビジネスの場面でもこのようなことがよく起こってくるものですが、決して慌てず落ち着いて、客観的に物事を俯瞰しなくてはならないでしょう。