この記事では、「虎視眈々」の意味を分かりやすく説明していきます。
「虎視眈々」とは?意味
「虎視眈々」は「こしたんたん」と読みます。
意味は、「敵の隙を狙って、じっくりと機会をうかがうこと」です。
自分が力を発揮するチャンスや、敵が少し油断して手を抜いている隙などを、様子をうかがいながらじっと待っていることです。
自分で目標や野心があり、いつでも行動が起こせる状態で、あとはタイミングやチャンスを待つばかりである状態に使われる言葉で、特に敵や相手が存在していなくても使われます。
「虎視」は「虎が獲物に狙いを定める様子」という意味、「眈々」は「じっとにらみつける様子」という意味、「虎視眈々」で「虎が獲物に狙いを定めてじっとにらみつけている様子」になります。
「虎視眈々」の概要
「虎視眈々」の語源は、中国の歴史的書物であるの一説に由来します。
易経に「虎視眈眈、その欲遂遂たれば咎なし(虎が獲物を狙う様に欲を持てば問題ない)」という文章があります。
これは、当時の中国で国王が優秀な部下に政治を任せていると、次第に部下に政権を乗っ取られる恐れがあるので、「国王は部下に対して常に目を光らせていればよし」という戒めの言葉です。
つまり、「虎視眈々」は本来「目上の人が目下の人に目を光らせる」という意味でしたが、次第に「敵やライバルの地位を狙う」という意味で使われる様になりました。
「虎視眈々」の言葉の使い方や使われ方
「虎視眈々」の言葉の使い方や使われ方は以下の通りです。
『子供が冷蔵庫のおやつを虎視眈々と狙っている』
冷蔵庫に美味しいお菓子が入っていることを知っている子供が、親のいない間に隙あらば食べたいと思って、母親の姿が見えなくなるのを待っている様子を表しています。
『彼は隙あらば社長の座に就こうと虎視眈々と狙っている』
社長に近く信頼されている人が、実は次に社長になりたいと思っていて、現社長が失脚したり、引退するのを側でじっと待っている様子を表しています。
中小企業で親族経営している時に使われることが多くなります。
『新作発表の時期を虎視眈々と狙っている』
企業にとって新作発表のタイミングは非常に重要で、ライバル会社とかぶってしまったり、市場のニーズがない状態ではうまいく行きません。
ライバル会社の動向やトレンドなどを見ながらチャンスをうかがっていることを表しています。
「虎視眈々」の類語や言いかえ
「虎視眈々」の類語や言いかえは以下の通りです。
「竜驤虎視(りゅうじょうこし)」
「竜驤虎視」は「世間を威圧するほど盛んな権力を持つ様子」という意味で、「竜が空に躍り上がる様子」のことです。
「垂涎三尺(すいぜんさんじゃく)」
「垂涎三尺」は「あるものをひどく欲する様子」という意味で、「垂涎」は「よだれを垂らす程食べ物が欲しい様子」、「三尺」は「程度がはなはだしいこと」という意味です。
まとめ
今回は「虎視眈々」について紹介しました。
「虎視眈々」は「敵の隙を狙ってじっと機会をうかがうこと」と覚えておきましょう。