「裁量」と「職権」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「裁量」と「職権」の違い違い

この記事では、「裁量」「職権」の違いを分かりやすく説明していきます。

「裁量」とは?

「裁量」は自分の考えのみで物事を解決したり、自分で考えて決断をすることです。

つまり、日常生活であれば、自分で考え、行動し、結果を出すという当たり前の行動を「裁量」と呼びますが、職業などで与えられた権限であるとした場合、「裁量」は、自分勝手な行動と取られることがあります。


「職権」とは?

「職権」は、その職業によって行使することが可能な権利です。

例えば、警察官であれば、怪しい人物に対して職務質問を行うことが可能な権利があり、これを対象者が拒んだ場合、追加で処置を取ることができる権限が「職権」です。

なお、「職権」が行使されるのは、お仕事をしているときのみで警察の方がお仕事を休んでいるとき、つまり非番の時にお仕事で使用可能な権限を行使した場合、「職権乱用」となり罪に問われます。


「裁量」と「職権」の違い

「裁量」「職権」の違いは、権利の使用法が異なります。

「裁量」はあくまで自分の考えで行動することであるため、「職権」と異なり、絶対だといえる権利はないです。

逆に「職権」は、絶対であるという権利がある以上、逆手に権利を行使するものも存在しており、そうした人物は「職権乱用」を行います。

以上から、両者の違いは絶対的な権利であるとするかしないかです。

「裁量」の例文

・『部長の裁量に事なきを得た』

この例は、部長が間に入り問題解決をしてくれたが故、事なきを得たという例になります。

「裁量」は、独断で行動して問題などを解決することであるため、このケースは部長側が行動したことにより問題が解決できたという例です。

「職権」の例文

・『職権濫用』

この言葉は、公務員が公務員であるという立場を利用して、仕事と関係がないことに対して自分が持つ権利を乱用したという意味です。

なお、乱用でも正しい意味になり濫用も正しい言葉なので両方を知っておくとよいでしょう。

まとめ

「裁量」「職権」の違いは、自分勝手に行動したり考えることか、与えられている権利を使用して物事を解決するかという違いです。

ただ、「裁量」は良い意味もあり、自分の考えや行動で解決できる場合、自分で問題を解決して行動すれば問題が解決できたのであれば「裁量」は自分勝手ではなくなります。

逆に、「職権」の方がかなり危ない権利で、公務員という立場を利用して権利ではない行動をあたかも権利だと言い切ればそれが通用するため、「職権乱用」をする人物も存在していますので「職権」については正しく自己が与えられた職業で行使すべく権利であることを認識している人物でないと権力を悪用するのです。

その為、権力の悪用を防ぐ法律が存在しており、「公務員職権乱用罪」という警報が明記されており、公務員足る人物はむやみに自分が持つ権利を私腹を肥やすために行使できないようにはなっています。

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