この記事では、「褒める」と「讃える」の違いを分かりやすく説明していきます。
「褒める」とは?
「褒める」には2つの意味があります。
ひとつは、人の行為や行動がよいものと評価して、そのことを述べることです。
行為・行動についてを指す言葉になります。
良いには、すぐれている、すばらしいという意味があります。
つまり、行為や行動が優れている、素晴らしいと評価して、そのことを口に出すことが「褒める」なのです。
犬にしつけをするときのことで考えてみます。
この犬は、まだフセができません。
フセを覚えさせたいので訓練をしました。
訓練中、フセができるときと、できないときがあります。
できたときには、それはよいことだと伝えるために、「よしよし」と声をかけながら犬をなでました。
この「よしよし」と声をかけたり、なでたりする行為が「褒める」が意味するものです。
もう一つの意味は、祝う、ことほぐです。
ことほぐとは漢字で「寿ぐ」と書き、喜びや祝いの言葉を述べるという意味があります。
「褒める」の使い方
人の行為や行動がよいものだとして、それを言うことについて使用をします。
犬や猫についても使用します。
よい行いに対してこの行為をすることが一般的です。
「讃える」とは?
人の努力、貢献、業績などが素晴らしいもの、よいものだとして、それを言うことです。
「讃」は常用漢字表にない漢字です。
マラソン大会のことで考えてみます。
学校でマラソン大会がありました。
全員参加なので、足が遅くて大会に出たくない人でも出なければなりません。
大会が始まり、全員が一斉に走り出しました。
しばらくすると、ゴールに生徒の姿が見えて、ゴールする生徒の数が増えていきました。
しかし、1人だけなかなか姿を見せない生徒がいます。
すると、やっとその生徒が見えてきました。
足が遅くてもあきらめることなく、必死に前に進んでいます。
そして、やっとのことでゴールできました。
そのとき、会場では「よくやった」という声が聞こえたり、拍手がされたりしました。
この生徒は努力して走ったといえるでしょう。
この努力に対して「よくやった」という言葉をかけています。
こういった、努力などが素晴らしいと述べることが「讃える」が意味するものです。
「讃える」の使い方
人の努力、貢献、業績などが素晴らしいものだと述べることを指して使用する言葉です。
「褒める」と「讃える」の違い
人を評価して述べる言葉の意を持つ2つの言葉ですが、どういったことを評価するのかという点に違いがあります。
「褒める」はよい行為や行動についてをいいます。
「讃える」は努力、貢献、業績などについていいます。
「褒める」の例文
・『子どもを褒める』
・『よいことをしたら褒める』
「讃える」の例文
・『選手の活躍を讃える』
・『これまでの活躍を讃える』
まとめ
人の行ったことなどをよいものだと表す言葉の意を持つ2つの言葉ですが、どういった行為なのかという点に違いがあります。