この記事では、「視聴者」と「鑑賞者」の違いを分かりやすく説明していきます。
「視聴者」とは?
テレビやラジオの番組を見たり、聞いたりする人のことです。
「視」という漢字には目で見る、「聴」という漢字には注意してきくという意味があります。
テレビで気になる番組があるときには、その番組を注意してみることでしょう。
何かをやりながらではなく、テレビを見るという行為に集中をします。
そして、耳も傾けてます。
ラジオの番組を聞くときにも、じっと聞いていることが少なくありません。
自然と耳に入ってきてしまうのではなく、ラジの番組を聞こうと思って番組をつけて、そして耳を傾けているはずです。
このように、テレビやラジオの番組を注意して見たり聞いたりする人を指して「視聴者」といいます。
「視聴者」の使い方
テレビやラジオに関係する事柄で使用されます。
演劇を見る人、生でオーケストラを聞く人などには使用しません。
「鑑賞者」とは?
芸術作品を見たり聞いたりする人のことです。
芸術作品には、絵画、彫刻、音楽、演劇などがあります。
絵画や彫刻の場合だと見る、音楽だと聞く、演劇だと見ると聞くという行為をしています。
たとえば、絵画の場合でいうと、「鑑賞者」とは自然と絵画が目に飛び込んできて見ている人のことではなく、意識して見て、その趣を味わおうとしている人のことを指しています。
絵画といっても、日本画、洋画などがありますが、どのようなものでも、こういったことを見て味わう人を「鑑賞者」といいます。
他の芸術作品についても、自然と目に入ってきたり、耳に入ってきたりするのではなく、意識して見たり聞いたりすることをいいます。
「鑑賞者」の使い方
芸術作品を見たり聞いたりする人を指して使用します。
芸術作品には、絵画や音楽などさまざまなものがあり、さまざまな分野の事柄に使用することができます。
テレビやラジオなど芸術とは関係ないことには使用しません。
「視聴者」と「鑑賞者」の違い
どちらの言葉にも、見たり聞いたりする人という意味が含まれていますが、何を見るのか、何を聞くのかという点に違いがあります。
前者が見たり聞いたりするものは、テレビやラジオの番組です。
後者が見たり聞いたりするものは、芸術作品です。
絵画、彫刻、建築などを見る人、音楽を聞く人などを指しています。
ただ目に飛び込んできたり、耳に入ってきたりすることではなく、表現しようとしているものを味わおうとする人をいいます。
「視聴者」の例文
・『視聴者の獲得を狙う』
・『視聴者も参加できる番組』
・『視聴者からの曲のリクエスト』
・『視聴者からの質問』
「鑑賞者」の例文
・『鑑賞者が多い』
・『大勢の鑑賞者がいた』
・『鑑賞者から拍手を送られる』
・『鑑賞者が感動のあまり涙していた』
まとめ
どちらの言葉も、見る人、聞く人を指しているのですが、何を見るのか、何を聞くのかという点に違いがあります。